小正月(こしょうがつ)とは、諸説あるようですが元日から15日までの15日間ともされています。本来旧暦ですが、明治の改暦後は新暦1月15日、もしくは、2000年からは成人の日(1月第2月曜日)に行われる場合もあります。元日(または元日から1月7日まで)を大正月と呼ぶのに対して、このように呼ぶのだそうです。
古くはこの小正月までが松の内だった(この日まで門松を飾った)ものが、江戸時代に徳川幕府の命により1月7日の大正月までとされたようですが、関東地方以外には広まらなかったようです。私は何となく、15日までが「新年明けましておめでとうございます」と言える日だと解釈しています。
かつて元服の儀を小正月に行っていたということから、1月15日は成人の日という国民の祝日となりました。しかし、その名前から小正月との関連がわかりづらく、かつ、高度経済成長期以降の都市化などの影響で小正月自体がなじみ薄いものとなったこともあり、2000年から成人の日は1月第2月曜日に変更されています。
長男がこの日に生まれていて、今日が誕生日です。彼は一生涯多くの国民に祝福されると思っていましたが、上記の通り、2000年からは誕生日が祝日から外れました。そしてその成人の日の成人式も、実際は第2日曜日になったりしています。日曜日でも月曜日でも良いですが、元服の風習からも残していきたい日本の風物詩です。
さて正月が終わるのに際して、年賀状の整理をしています。まだ完全ではありませんが、ざっと一瞥は終わりました。今年は1200枚出して、1000枚くらい頂いております。ありがとうございます。頂いた方にはありがとうありがとう。届いていない皆様、御免なさい。
考えるに、この年賀状というものも、時代と共に変わってきていますが良い習慣だと私は思います。とは言いながら、おざなりの定番メニューなのに毎年締めきりギリギリまで掛かって、社員さんからブーイングです。何だか、私の趣味のようになっています。
今年の賀状は、裏に昨年7月の社長交代式(第33期経営指針書発表会)のスナップ写真をモチーフにしました。ただ、その説明文がなかったもので、中にはこんなに社員が増えたかと感嘆する挨拶も頂戴しました。前の方が社員さんで、後ろはみんなお客様です。業界関係者も友達も、ほとんどなくて、お客様限定(収容人数制限から)になりました。
それに新社長が力を入れている「mikke見つけ」のロゴマークを、「赤色」と「青色」でプリント印刷しました。勿論社員の隣のプリンターに出力です。そのため、2色というこれまでにない作品になりました。表の住所書きの下は、「啐啄同時(そったくどうじ)」と一枚一枚私が宮城県産雄勝硯で墨をすり、手書きしました。
意味を聞かれるのですが、禅において、悟りを開こうとしている弟子に、師匠が、うまく教示を与えて悟りの境地に導くことを指す表現です。「啐啄」は、何かをするのに絶妙なタイミングを指す表現です。しかし、この解説ではよく分かりませんよね。
直接は、「啐」は鶏の卵がかえる時、そろそろ娑婆へ出ようとして殻の中で雛がつつく音。「啄」は母鶏が、もうそろそろ誕生して来いよと殻を外からつつき破ることを意味しています。この2つの動きが同時に起きること、つまりベストタイミングを表していると私は思っています。
弊社とお客様も、今この時に一緒に仕事をさせて頂けるのも、まさに今ベストタイミングであると考えています。先の社長交代も、私は良いタイミングだと喜んでいます。新社長は、盛和塾広島作成の赤い袢纏を羽織っています。背中には「燃える闘魂」と、稲盛和夫塾長の揮毫があります。
広島塾長例会に作成したものを、無理を言ってお借りしました。大勢の皆様に祝福されて、社長交代式が無事出来ました。よって感謝を表し、「啐啄同時」と書かせて頂きました。住所書きはコンピュータですが、啐啄同時は私の手書きです。お粗末でした。