宅建業界の話題ですが、昨年10月の宅地建物取引主任者試験などに合格した者が、定められた2年間の実務経験がないことから、この登録実務研修を受けることで宅地建物取引主任者証が貰えるこのシステムを使う人が、この会場でも40人近く集まっています。
そもそもは、「2年間の実務経験を要する」とした平成18年の業法改正に伴い、暫定的に導入された制度ですが、その後も永遠と続いています。開催も、10数団体が認められていて、私はLECの講師として本日と明日の2日間の教壇に立っています。
当初は20人以内と見込んで、講師1人で宜しいと言われていましたが、なぜだか希望者増で、アシスタントが必要になりました。いろいろ声かけしましたが、私もこの会場(会社)は初めてですから、説明にも迫力がありません。そこで強引に長男を誘いました。
珍しく「良いよ」と言うので、今日は彼が後方の位置にスタンバイして、私が教壇に立って、板書をしながら話を進めていきます。このスタイルは、弊社の不動産実務研修ゼミで20年近くやり続けています。特段難しいと言うことはありません。
教材として与えられたテキストに沿う形で進めれば良いのですが、問題は質問にどう答えられるかです。実務研修ですから、実務を想定した質問が飛びます。やったことのない者の質問です。あり得ない質問もあるのです。これに即答するのが講師の責務です。
このように考えたら、なり手はありません。私は弊社の繁栄と業界の地位の向上は車の両輪だと考えています。従って業界の地位の向上に資する若者の育成は、自らが買ってでもやりたいことの1つです。この優秀な仲間が、業界に参入し、共に業界を良くしてくれる。
私は弊社の社員にも、同じことを繰り返しています。この商売は、老若男女が参加でき、滑舌が続く限り、原則定年もないのです。そのためにスタートは各自年齢それぞれです。今日参加している受講生を見ても、男女いて、失礼ながら私より年長ではないかと見える生徒もいます。
驚いたのは、30年前の合格者もいました。合格したままにしておいて、この度「登録」を求めたのです。銀行員もいました。これまで宅地建物取引主任者試験に合格した者は、98万人程度います。この中で、実際宅地建物取引主任者証を持って業務に精励している者は、45万人程度にすぎないのです。
毎年の合格率10数%の難関ですが、この業界は挑戦してくる老若男女がこのように続いています。ありがとうございます。明日も試験まで続きます。全員が合格して、(公社)香川県宅地建物取引業協会に入会してくれる者を勧誘するのがもう一つの私に課せられた仕事です。