2015,05,03, Sunday
高松市出身で、ニューヨーク在住の現代美術家の作品を収める国内初の美術館「川島猛美術館」が来春、高松市亀水町に開館する計画が発表されました。施設は今ある、小型精密モーター製造の「オリエンタルモーター(東京)」の高松垂水事業所を使うのです。中古不動産活用の意味からも、これは面白い。
川島猛氏は、ニューヨーク在住の現役芸術家というイメージがあります。彼が故郷に拠点を移して制作を続けるというのは嬉しいね。過去2回の瀬戸内国際芸術祭に参加したことが、移住のきっかけのようです。あらためて瀬戸内海の美しさに接して、制作意欲が湧いたとか。 施設は、オリエンタルモーターが今月設立した一般財団法人川島猛アートファクトリーに無償貸与し、来春の開館までに無償譲渡する方向で協議を進めるという。心配するのは、建物はタダで入手したとして、改装費の捻出が出来るかどうか。 またそれ以上に心配なのは、川島猛作品を県が購入できるかどうか。ニューヨークを引き払って高松へ移住するとすれば、人間川島猛もある程度のまとまった金員がいるだろう。 芸術作品は、言わずと知れた高額になる。川島猛作品は国内は勿論、海外でも人気は高い。つまり高額になる。定期借地権ではないが、所有権は川島猛に残し、定期賃貸で貸してもらえないものだろうか。そうすれば、作品の多くが展示できるだろうし、作者対見る者の構図においてもウィンウィンの関係が成り立つ。 勿論賃料は、年間数千万円を想定する。こんなこと書いたらブーイングだと思うが、芸術家の作品は、その人の没後価値は上がる。県も所有するより使用して、次の瀬戸内国際芸術祭までに観覧のシステムが構築できたら面白い目玉の一つになります。 今の一番の名所は、直島です。しかしここだけに集中すると、折角の瀬戸内海という広がりが弱くなります。高松市垂水町と、ウッチャンナンチャンの南原さんの故郷。どちらかというと、野球場(県営レグザムスタジアム)へ行く人しか通らない場所(ゴメンナサイ)。 ここへ川島猛美術館が出来ることは、私は良いなと思って大変喜んでいます。海外からのYOU(外国人)が、まず高松へ来て大きな荷物を置く。ここから全国へ行って、また高松へ帰ってくる。川島猛の移住は、移住の動きを加速させるかも知れないし、YOU(外国人)が多く来るようになることは間違いないことです。 高松には偉大な芸術家も、在住されています。近くには、瀬戸内海歴史民俗資料館もあります。加えて喧嘩せず川島猛さんが加わり、合同作品展やシンポジュームなどを瀬戸内国際芸術祭の目玉とするなど、ワクワクするアクションはいくらでもあります。 |