本日13時より、仏生山公園内の管理棟会議室で、支部研修会を開催しました。内容は、2年後に施行されることが決まっている「インスペクション」に関して、実際にインスペクターとして実務に携わっている「(一社)ワールドインスペクション」代表大北和則氏の報告です。
(一社)ワールドインスペクションは、設計士(1級・2級・木造)の資格を持ち、かつ一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会(国土交通大臣の認める5社のみ)の認めるインスペクター試験に合格した者、かつ付帯条件として、居住地の都道府県において耐震診断士の登録を受けている者の集団であります。
続いて「住宅保証機構(株)」の大内雄志氏から、インスペクションの結果が良ければそれでもって住宅瑕疵保険に入れる等の説明を受けました。各30分と質問時間で、夏の研修はこのペースが寝ないで(寝てる人もいたが)すむと実感しました。
ここでやめておけば良いものを、第3のテーマは「~こんなことがありました~インスペクション」と私がこれまでの4年間で経験した、インスペクションの問題点について、赤裸々に報告をしました。自分で始めたことでもあり、弊社が件数では一番多いと思います。
これにはインスペクションに携わる「(一社)ワールドインスペクション」代表大北和則氏や同伴している山口美芳事務局にとっては、耳の痛い話ではありますが、このような部分も改善していかなければさらなる進化は望めません。一言多い私です、ここは敢えて言わなければ。
インスペクションとは、建物の目視による非破壊検査です。今の建物の状態を国土交通省の定めるガイドラインに基づいて、検査し、報告書にまとめます。あくまでも第三者としての立場で検査をします。費用は多くの場合売主が負担しますが、かといって売主有利に報告書を書くということはありません。
というのもその後買主がリフォームをして、瑕疵(かし)保証責任保険に入るとなれば、リフォームをしたが故に前と変わっているので再度検査が必要になります。同じ検査員かも知れませんが、違うこともあります。このときに、前任者が偏った検査報告書を書いていたら、必ず露呈します。
ただし私の30分でも言いましたが、①測定器の読み間違いのエラー②結果から原因の推定ミス③報告書を売主からせがまれて(遅い)という指摘はさせて頂きました。改善を求める姿勢も、より良いインスペクションにして消費者の期待に応えることにつながります。
香川県宅建協会加盟不動産業者を通じて申し込みをした場合には、価格も協定により2割程度安くなります。元から作ったという自負が、双方にあります。価格だけではありませんが、されど価格という側面もあります。
2年後に宅建業法の改正が決まっていて、これまで書いたインスペクションについての説明が必須となりますが、間違ったらいけないのは、インスペクションに関しての説明は求められていますが、必ずインスペクションをしなさいと言うくくりにはなっていません。
しかし現実問題としては、中古住宅(既存住宅)は新築に比べて確かに価格は安いが、当たり外れがあるというこれまでの流通阻害要因からしても、インスペクションが当たり前の売主責務として定着するものと予見できる。
であるならば、早めにやってみることです。香川県では、このようにインスペクションを実際にすることが出来ますが、全国的にはまだまだ先進業者がやるか、周辺業者がやっているに過ぎず、インスペクションをする環境としては、香川県は恵まれています。