公益財団法人オイスカ(The Organization for Industrial, Spiritual and Cultural Advancement-International)は、新宗教団体三五教(あなないきょう)を母体として1961年設立された公益財団法人。
以前は外務省、農林水産省、経済産業省共管の 特例財団法人だったが、公益法人制度改革に伴い、2010年2月1日に公益財団法人に移行。国際的な農業開発協力、環境保全、人材育成などの活動を行っている団体です。
「三五教(あなないきょう)」を母体として「国際文化交友会」が設立され、三五教教祖の中野與之助が理事長に就任しました。2015年6月、2代目会長の中野良子が退任し、三五教の3代目教主の中野悦子が会長に就任しています。中野悦子理事長は、昨年の10月「四国のつどい」で来高されて、私も挨拶しました。
三五教は宇宙の摂理そのものが教えであり、天・地のもたらす農産物はそれを具現化するものとして重視しており、NGOオイスカを設立して東南アジアなどで農業活動を行っています。また、現世利益を説かないという特徴があるとウィキペディアでは紹介されています。
私はオイスカの時代的背景や歴史を知らないのですが、坂出白峰LCの石井淑雄氏の熱心な奨めでオイスカ坂出推進協議会へ数年前に入会しています。幽霊会員として身を隠していましたが、今年から高松推進協議会へ移籍して、そこの世話をしなさいと言われて、今日はじめてこの席にいます。
しかしはじめての私にも、既知の役員さんは勿論、はじめて見参の役員の皆さんも、暖かです。やはりこの組織には、「地場」があるように感じました。もう20年も前になりますが、四国電力の佐藤忠義相談役がオイスカ四国支部長の時代に、オイスカを意識したことがあり、研修センターへも行ったことがあります。
そのお役目を、佐藤忠義理事長の下で長く副理事長を務めていた石井淑雄氏がいまその役を、より力強く進めています。現在四国支部の会員数は822名で、1,000名会員が目標です。
宗教的思想の背景もあるのかと思いますが、昨年の活動報告を聞くと、オイスカ香川東推進協議会と長尾ライオンズクラブが同LC結成55周年記念アクティビティーとしてミャンマーの小学校に新校舎を寄贈したとか。約120万円と言うから、さほど驚く金額でもないのに、大変喜ばれたとか。
オイスカ三豊推進協議会の稲田覚会長からは、カンボジアへ植樹活動をしたとかの報告があり、フィリピンで25年前に植えた木は、水を蓄えられるくらいに生長し、活動により次世代のこども達に清らかな水が飲めるようになっているように感じます。
公益財団法人オイスカ会長 中野悦子氏の年頭挨拶には、日頃私たちが当然のように空気、水を享受できるのも、先人が木を植え、森を育ててきたからです。その森が地下に水を蓄え、その水が海に流れ雨となりという循環を生みだし、その中で私たちの生命が生かされています。
一方で、先人達が一所懸命に残したものを、私たちの世代が使いたい放題、汚しているように感じられます。そして益々、世の中が落ち着かなく、世知辛いものになっていき、精神性が失われていっているように思います。
オイスカはこうした動きに警鐘を鳴らし、少しでも食い止めようとしております。そうした動きを担う国内外のオイスカ現場で黙々と地道に活動をして頂ける関係者、職員、研修生OBをはじめとする皆さんに、心から感謝すると共に、大きな希望を持っております。現場を担う人材がいるからこそ、オイスカ理念の具現化としての活動が出来るのです。
四国支部は今年4月に、創立25周年を迎えます。四国研修センターが香南町に開所したのがそのずっと前の昭和43年、その後現在の綾川町に移転したのが昭和56年ですから、来年はセンター開設50周年を迎えます。
これまで四国研修センターで受け入れた外国からの研修生は、約800名を数え、母国ではその多くがオイスカの基本理念の物質と精神が調和した繁栄を築くため、持続可能な国づくりの第一線で活躍しています。中には、農業大臣クラスの地位の卒業生もいるようです。
今月26日はオークラホテル高松で、同28日はオイスカ四国研修センター(綾川町陶5179-1TEL087-876-3333)で、東日本大震災復興海岸林再生プロジェクト活動報告会が、元日本経済新聞論説委員兼編集委員・小林省太氏を迎えて行われます。参加は無料ですが、四国支部087-821-1503まで申し込みをして下さい。