2017,11,07, Tuesday
「伊401」と「伊402」という2隻の日本製大型潜水艦が、アメリカの首都ワシントンを狙っていたという史実が、北朝鮮がワシントンを狙い撃ちするという報道で、実はと浮かび上がっています。「伊401」は1945年(昭和20年)1月8日竣工したのですが、すでに敗戦はほとんど決していたのです。
それでも終戦直前の7月20日、アメリカ海軍機動部隊の泊地であるウルシー環礁を攻撃すべく舞鶴を出港、23日に大湊を出撃したのです。戦争についての日本側の記述は、焼却されたものが多く定かではありませんが、アメリカ国の情報開示で、現代のわれわれが知ることになったものもあります。 2隻の潜水艦は、勿論原子力潜水艦ではありませんが、一度潜水すると地球を一周半出来たと言われています。ここには小型飛行機が3 機搭載されていて、ワシントン沖まで潜水して、そこから短距離の攻撃で首都を落とすという作戦でした。ここで使われようとしたのが、原爆です。しかし天皇陛下の反対で、核攻撃は計画から消えたようです。 搭載機は折りたたみ式小型飛行機ですが、スミソニアン博物館に一機は展示されているとか。その機体は、アメリカ軍機のペイントがされていて、明らかに国際法違反ですが、追い込まれた日本軍に法令遵守の考えは薄かったと思います。勿論この時代ですから、今の北朝鮮のように、大陸間弾道ミサイルでワシントンを狙うという技術も、また考えもありません。 しかし作戦としては、実に面白く、的を射ていると感心します。なぜもっと早く終戦の覚悟をしなかったのかといぶかることもありましたが、水面下では一発逆転の戦略が進行中だったというのも、さもありなんと思ってしまいます。満州で細菌兵器の研究をしていた日本軍、当然原爆も、密かに研究はしていたのではないかと想像します。 面白いことに、山本五十六長官の搭乗機撃沈でも疑われる情報漏れがあったのではないかと言われている日本軍ですが、この潜水艦の存在をアメリカ軍は終戦まで知らなかったと、そんな馬鹿なと思いますが、史実のようです。知ったアメリカは、戦慄を覚えたことでしょう。 「伊401」と「伊402」という2隻の日本製大型潜水艦の情報は、今はインターネットで見ることが出来ます。この規模以上の潜水艦が世に出るのは、1980年以降と言われています。戦艦大和など大きいことが良いことだという考えが日本軍にあって、地球を一周半出来る航行能力を持つ「大型船潜水艦」は、意味のあった戦略だと思います。 決定的な資源不足の日本です、負けて良かったとは言いませんが、今の繁栄はいずれにしても、この戦争で戦った先輩諸氏の働きがあったからこそ。いずれにしても戦争はいけません。いま戦争をすれば、日本は生き残れません。どんなことをしても、戦争回避に動かなければ。 ドナルド・ジョン・トランプ大統領が来日して、慌ただしく韓国へ旅立ちました。私も丁度上京していましたが、私に実害はありませんでした。トランプ大統領は、対北朝鮮に威勢のいいことを言っていますが、アメリカ国内では戦争予算の可決もしていません。まさに言うだけです。 さらにアメリカには国債発行の上限があって、これさえも反対政党の民主党(トランプは共和党員)と手を組んで、この危機を回避する始末。これでは、戦いにもなりません。結局北朝鮮の脅威を煽って、アメリカの兵器を大量に売り込む作戦かも知れません。安倍晋三首相も景気よく、あれこれ買うと約束したようです。いずれも安倍晋三の資産ではなく、すべて税金であります。 |