2018,01,04, Thursday
4日21時から、BS3NHKBSプレミアムで、表題の番組が放映されていました。私たち盛和塾生にとっては、「敬天愛人」は稲盛和夫塾長の代名詞のようなもの。西郷隆盛が一番大切にした、この4文字に、盛和塾生も大きな影響を受けています。天を敬い、人を愛するという意味ではあるが、今流行の「愛人」とはもちろん違う。
番組では、次のNHK大河ドラマ「西郷どん」を前提として、原作者の林真理子氏を交えて、本当の西郷隆盛は果たしてどんな人物だったのかを追求するという組み立てでしたが、わずか60分でそれが分かるはずもなく。歴史に言われているような西郷隆盛ではなかったのではないかという視点も、反対意見として鮮明になっていたのが印象的でした。 稲盛和夫塾長も鹿児島出身で、西郷南洲を尊敬している一人。番組の中で「人たらし」というコメントが、西郷隆盛の人物像の一面として紹介されていましたが、「人たらし」は稲盛和夫塾長の得意技であり、私たち経営者にも、「従業員を惚れささんかい」と塾長は叱咤激励します。本当の西郷隆盛像をもちろん私は知りませんが、稲盛和夫塾長が言うことは絶対です。 正月明けのNHK大河ドラマは、「西郷隆盛」を描くようですが、私は盛和塾の機関誌マラソンに挑戦していて、過去に出版された「塾長講話」のまとめを一週間ごとに読んで、それに対するコメントを毎週やっています。幸か不幸か、ほぼ毎日稲盛和夫塾長の教えに接しています。そしてその先に、西郷南洲がいます。 ドラマでどのように紹介されるかは、さほど興味はありません。それでいて、史実に近いものを期待しています。私もことさら西郷南洲を、神聖化する気はありません。奄美大島に流刑されていながら、結婚と子を得ています。あの時代を生きた人間らの生き様の一つとして、西郷南洲も観たいと考えています。 西郷隆盛の銅像とか肖像画とか、いろいろ伝えられていますが、どれが本物か分からないとも聞きます。僅か150年前のことでも、あれだけ歴史の主人公にしてこれだけ異論があるというは、歴史というものもあてにならないのではないか。しかし、われわれは歴史に学ぶべきだと私は考えています。 西郷隆盛の生き様は、一つのモデルです。これが唯我独尊と言った突き詰めた結論は、非常に危険です。あれもこれもと考えることができる余裕の空間を持つことが、これからの生きる知恵だと私は考えています。こうあるべきだと押しつけるのではなく、あれもこれもOKと許容するのです。 |