2014,04,20, Sunday
どこかで紹介されていた、孫崎享(まござきうける)氏の著書「戦後史の正体」の2度読みをしました。2012年の年末の小欄に読後感を書いています。その時の印象よりも、今回の2度読みの方が印象が強いですね。本当は3度読むと、本質に触れるほど読み込めるのかも知れません。
2012年に書いたところは避けますが、TPPは米国が、日本国内にある富の扉をこじ開け、吸い上げるための仕組みです。と手厳しい記述で最後のページとしています。孫崎さんは、アメリカが大嫌いのようです。 よく歴史とは、国家や社会、人間についての実験室のようなものだと言われています。私たちは人間のかかわる分野について、ビーカーやフラスコを振って実験することは出来ません。その代わりに歴史の世界に入り込み、さまざまな試行錯誤を体験する。そのことで今日の課題を知り、明日に備えることが出来るのです。 ①米国の対日政策は、あくまでも米国の利益のためにあります。日本の利益と常に一致している訳ではありません。②米国の対日政策は、米国の環境の変化によって大きく変わります。③米国は自分の利益にもとづいて日本にさまざまな要求をします。どんなに困難でも、日本のゆずれない国益については主張し、米国の理解を得る必要があります。 神髄はアメリカ自主派(積極的に現状を変えようと米国に働きかけた人たち)の1人と言われている石橋湛山の行動でしょう。石橋は敗戦直後、膨大な米軍駐留経費の削減を求めた大蔵大臣です。首相も務めています。そのためかすぐにGHQから公職追放されてしまいます。その彼が次のように語っています。 あとに続いて出てくる大蔵大臣が、俺と同じような態度をとることだな。そうするとまた追放になるかも知れないが、まあ、それを2、3年つづければ、GHQ当局もいつかは反省するだろう。気骨溢れる明治の誇りを感じる言葉です。国を背負う、民を幸せにするべき立場の人はこうあってもらいたい。 もう一つ、第93代内閣総理大臣鳩山由紀夫氏の、「普天間基地の県外、国外への移設」と「東アジア共同体」の発言に、マスコミは大バッシングで鳩山首相をその座から引きずり下ろしました。今回戦後70年の歴史を振り返ってみて、改めてマスコミが日本の政変に深く関与している事実を知りました。日本の巨大新聞(世界中がそうなのかも知れないが)の影響は、大きい。 初回の感想はここをクリック |
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