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何回目かの映画「卒業」を観て思うこと
ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス主演の「卒業」は、私にとってはまさに名画です。私の一番は、月並みですが「ローマの休日」です。何度観ても、胸どきどきします。映画ですからフィクションだと知りながら、ましてやストーリーを知り尽くしながら、それでも何度か観て、興奮しています。涙しながら。

本日はBS7チャンネルで、「卒業」を観ました。懐かしいのと共に、「ああこんな展開だったかと改めて気づきました。印象的なのは、音楽ですね。「サントラ(サウンドトラック)」という一時代の一分野を、映画と音楽がコラボして盛り上げています。

音楽を聴くと映画の場面が、映画を観ると音楽が出てきます。サントラ盤で印象的なのはアラン・ドロン主演の、「太陽がいっぱい」 (1960)です。『禁じられた遊び』などのフランスの巨匠ルネ・クレマンが監督を務め、パトリシア・ハイスミスの小説を映画化したサスペンスです。

「太陽がいっぱい」は、イタリアに金持ちの道楽息子を連れ戻そうとやって来た貧しい青年(ドロン)が、激情にかられてある犯罪を思い立つ姿を、甘美な調べに乗せて映し出しています。映画では、アラン・ドロンが鋭利な刃物のような危うい青白い美貌と抜群の演技力を披露しています。

映画音楽の名匠ニーノ・ロータの音楽によって際立つ、凶暴なまでの青春の狂気に惑わされる場面を見事に描いています。そして音楽が上になり、また場合によっては下になりながら映像を盛り上げています。1つの成功形が、このあたりには確かにありました。

「卒業」は、学業優秀でスポーツもできるダスティン・ホフマン演じるベンジャミンが、優秀な成績で大学を卒業します。両親は喜んで、故郷で盛大なパーティを開きます。しかしベンジャミンの心は憂鬱でした。

ベンジャミンは大学院への進学が決まっていますが、将来に何をすればよいのか不安で、また優秀であることの意味を見いだせずにいたからです。ひょんなことからベンジャミンとミセス・ロビンソン(アン・バンクロフト)は、関係を持ち、時々ホテルで密会するようになりました。

それでもベンジャミンの憂鬱な気持ちは晴れません。ブルーなベンジャミンを心配した両親は、幼馴染・エレーン(キャサリン・ロス)をデートに誘えと言います。最初はしぶしぶエレーンを誘ってデートに出かけたベンジャミンでしたが、エレーンの清純な心や可憐さを知り、次第に本気で愛するようになります。

しかしこれを快く思わない人がいました。娘への恋に嫉妬したエレーンの母・ロビンソン夫人です。いろいろな外圧から、エレーンは学校を辞めて結婚することになりました。エレーンとカール(女たらし)の、結婚式がとある教会で執り行われます。

あきらめきれないベンジャミンは、結婚式の誓いの言葉を交わす瞬間に、その式場に乗りこみました。エレーンはベンジャミンへの印象的な「エレーン」という叫びに愛を気づき、カールを放置してベンジャミンのところへ走ります。

そのままベンジャミンは花嫁姿のエレーンを連れて逃げ、通りかかった長距離バスに飛び乗りました。このようにラストシーンは非常に印象的です。単純にハッピーエンドかとも思われるのですが、最初は笑顔で座席についた2人の顔から、徐々に笑顔が消え深刻さが増していきます。

セリフも音楽も流れないこの1分は非常に長く感じられ、将来に対する不安も暗示させます。映画は1967年、今から48年前に作られた作品です。1960年からアメリカは、ベトナム戦争に巻き込まれています。

若者の憂鬱は、アメリカの憂いを表しています。「卒業」がベトナム戦争から影響を受けたとはどこにも書かれていませんが、あり得ない出来事の裏側には、やはり世界的動向が影響していると思います。映画は時代を反映したものです。


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| 社長日記 | 09:17 AM | comments (0) | trackback (0) |

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