まつけんブログ

ホンダのF1「撤退」について2020年10月03日

正確には、2022年以降の供給契約を締結しなかった

ということで、中途解約したわけではありませんが、

みんなから長期参戦を期待されていたので

「撤退」という言われ方になってしまいましたね。



私は97年のベルギーGPから23年間、

ほぼすべてのレースを見てきたF1ファンなので

日本のメーカーがいなくなるのは非常に残念だし、

メーカーの数が減ることに危機感も持っています。



特に第3期(2000年~2008年)のときは、

撤退後に開発中のマシンを譲り受けたチームが

ワールドチャンピオンになってしまう、という

悲哀も味わいました。



現場のエンジニアはそれくらい良いクルマ、

当時世界最速のF1マシンを開発できていたのに

それを捨てた過去がありますから、

ファンとしては「またか」と思ってしまいます。



経営者がやらせてはハシゴを外す、の繰り返しが

社員のモチベーション低下や人材の流出を招くのは

ある程度覚悟しなければならないでしょう。



その一方で、自動車メーカーの経営者としては、

判断が遅かったのかな、とも思っています。

ファンでもそう思うくらいF1の価値は下がっています。



自動車業界はいま、

車の動力を電化することを半ば強制されていて、

CO2の排出に罰金を課されたり、地域によっては

販売自体ができなくなることが決まっています。



CO2排出の罰金(CAFE規制)は、たとえば

フォルクスワーゲングループなら年間5,000億円くらいに

なってしまうそうです。

ハイブリッドで先行しているトヨタは数十億円くらい

にしかならないようで、先見の明がありましたね。



そのトヨタは、2002年にF1に参戦したものの

未勝利のまま2009年に突然やめてしまいました。

表向きはリーマンショックを理由にしていた気がしますが、

技術を環境性能に転用するのが難しいF1の世界に

見切りをつけたのでしょう。



F1はかつてメーカー同士の代理戦争の場だったけど、

クルマに求められるものがパフォーマンスからエコにかわって

トヨタ以外のメーカーもやめていっています。

そういう意味では、ホンダの決断はむしろ粘ったほうで

よくがんばってくれたと思います。



市販車には向かなくても、1.6リッターV6ターボで

800馬力を超えるパワーを生み出す技術はすごいですよ。

しかも使える燃料量が制限されている上で、なんだから。

彼らの技術力が世界トップレベルだということは

申し上げておきたい。

いちファンとしてはね。

ありがとうホンダ。