2013,06,06, Thursday
地元丸亀市に本社を置く、分譲マンションデベロッパー「和田コーポレーション」が、運輸交通事業などを行う岡山市の両備ホールディングの傘下に入ったことが6日分かりました。報道によると、和田コーポレーションが自社株の78%近くを両備ホールディングに売却したというのです。
その売却価格は明らかにされていませんが、今、分譲販売が順調に推移しているロイヤルガーデンシリーズを展開する和田コーポレーション(「和田コー」と呼ばれている)の株式は、かなりの高値だろうと市井の話題となっています。 実はこの話、5月28日に私の耳にも入ってきました。情報源に、「社長日記」に書いても良いかと尋ねたら、「裏がとれていないから」という理由で却下されました。別に裏付けがいるメディアでもない小欄なのに、しかしことがことだけに、やはり書くのをためらいました。社内朝礼で喋るにとどめました。 しかし一報でまず感じたことは、「なぜ?」という疑問でした。聞くと和田康博社長に、後継者がいないからと言うことのようでした。残念なことです。社員さんも30人ほどいる中で、後継者はいなかったのか。地縁血縁ばかりが後継者の資質ではないと思いますが、定かなことは推測の域を脱しません。 和田康博社長は、破綻した穴吹工務店を穴吹破綻前にスピンアウトして独立された創始者です。穴吹工務店と違う道を模索されて、先に書いた「ロイヤルガーデン」ブランドで、中四国で分譲マンション開発を順調に進めてきています。私の目には、順風満帆に写っていました。 特に出身の穴吹工務店が傾きだして、その人材や機会を得た向きもありました。和田康博社長からすれば、自分の読みが的中したわけですから、「我が意を得たり」とほくそ笑んだことでしょう。同時にこの業界の限界も、感じたのかも知れません。 セシール、加ト吉、穴吹工務店、マルナカと地元の雄が消えるのは実に寂しいことです。和田コーポレーションは、和田康博社長のままで会社も社員も残るようですが、それであればこのM&Aの目的は何だったのか。残りの株式は社員が持っているというのに。 翻って弊社を見てみると、長男がボロ会社を承継したいと言ってくれています。社員やお客様がいる以上、潰してもらっては困りますが、私の背中を見ながらこの業界へ入ってきた息子です。頑張ってもらいたいと大いに期待をしています。 でも息子に対する業界の評判は、一部に「ひどい」とも言われています。私のDNAを継承していますから良い訳はありませんが、全部が全部悪いわけでもありません。毎日コツコツ、誰にも負けない精進をしてくれたらそれでいい。世間の評価など引退してからで、途中は日々反省の毎日であれば十分です。 |