もう30年前になりますか、建設省が流通近代化(物件情報のコンピューター化)の啓蒙普及策として、47都道府県の宅建協会に対して、「不動産フェアー」の開催を呼びかけたのが始まりです。それを香川県は、忠実に今日まで継続しています。恐らく県単位で開催しているのは、香川県だけになったと思います。
公益社団法人香川県宅地建物取引業協会は、昨年から公益社団法人になって、不働産フェアーでの、売り出し物件資料展示が出来なくなりました。物件資料の展示は、ビジネスだから公益ではなく、共益になるとして公益比率を気にする(私は気にしすぎだと思う)あまり、開会式と園児絵画展表彰式だけをするという、オーバーコートの上から背中を掻くような状態です。
今年も園児絵画展会場はサンポートホール高松ですが、開会式と園児絵画展表彰式の会場を昨年から変えました。これが丁度良いサイズで、立ち見が出るほどの熱気に包まれました。40人くらいの入賞園児に対して、爺婆を含めた応援団がついてきます。今年は100人を超えたと思います。
幼稚園児絵画展表彰式ですから、対象者は勿論就学前の子供達です。満面の笑みを浮かべて表彰者(知事賞から協会会長賞まで20以上)の前に立つ子、中には親が無理矢理壇上に上げたら良いわ、逃げ出す子もいました。おしなべて、女子が多くて堂々としています。この世界でも、女尊男卑のようです。
四国中古住宅流通促進事業協議会(略称四国連携)も、出店をしています。今年は「インスペクション」アタック500をぶち上げていますが、宅建業者さんの関心は低いですね。低いと言うより、インスペクションが出来るということを「知らない」というのが現状のようです。それなりに周知しているのですが、なかなか浸透するまでには至っていません。
ブースで委員の皆さんと、インスペクションや瑕疵担保保険について議論を交わしています。正直な話し、走りながら考えるという姿勢が必要でしょうね。これまで一切なかったことを、新規にやろうとしているのです。産みの苦しみは、当然のことだと認識しています。
香川県内の宅地建物取引業界には、12の支部があります。どこへでも、説明に出かけていきます。他の3県へも出かけていきますよ。ホームページにも、すべて開示しています。中小零細業者だから、中古住宅の流通促進だからインスペクションが必要なのです。
本日一番の成果は、高松市外で築後35年の中古住宅の購入を考えている婦人がブースへお越しになりました。場所が自分たちに好都合なので、購入したいと考えているのだが、もう一つ踏ん切れないというお話でした。そこで香川県が出している耐震改善のブースへ行って、四国中古住宅流通促進事業協議会(略称四国連携)のインスペクションを薦められたそうです。
私はこの女性こそ、いま我々が取り組んでいるインスペクション(建物検査)をお使い頂きたい。築後35年というと、昭和53年ですから新耐震基準の基準年の昭和56年6月前の建築です。普通で考えたら、旧耐震基準での建築だから危ないと言われていますが、こんな場合にはこのインスペクションをお使い下さい。
設計図があるかどうかも分かりませんが、目視による非破壊検査ですが、天井裏とか床下とか、入れるところは入って検査をします。この人のために、四国中古住宅流通促進事業協議会(略称四国連携)の唱えるインスペクションがあると確信しています。
彼女にチラシを渡し、「仲介業者さんへインスペクションをして下さい」とお願いしてみたらどうですかとお話ししました。3万円プラス消費税で、一級建築士が専門的見地から検査をしてくれます。このケースでは、インスペクションが最良の選択だと思います。一人でも真に喜んで下さる人が、必要としている人が、ブースに来られたのは、出展していて本当によかった。