2013,10,07, Monday
中古住宅の売買価格が下落する曲線に沿うかのように、販売数が増えています。原因の一つは、四国連携が推奨している31,500円のインスペクションです。第1号検査は、築後10年程度の築浅物件でした。私はこのシステムを構築した際、築浅物件のインスペクションは特に有効だと考えました。
まだまだ媒介(一般的には仲介)時に、インスペクションをするという業務フローは、日本全国どこを見ても定着していません。定着していないと言うより、まだ「知らない」というのが実態かと思います。それも仕方がないことで、今年8月初旬から始まった制度ですから、告知にも限界があります。 役得というか、先駆者として義務からも、私は社内で「インスペクション」を推奨しています。素直な原田洋一売買担当は、私もビックリするほどこのインスペクションを使って、売却物件の掘り出しに効果をあげています。彼は築後30年超の中古住宅の媒介に、インスペクションを積極的に奨めています。 彼のセールストークを聞いていると、「築後30年超の中古住宅は、普通解体して更地で売買しますが、一級建築士が検査してくれるインスペクションをしてみて、その結果(リフォーム等をして使えるとなれば)でそのままインスペクション検査済中古住宅として販売するか、やはり解体の費用を掛けて解体するかを決めませんか」と喋っています。 恥ずかしながらこのような使い方を、設計段階では予想をしていませんでした。 インスペクション費用は売主が負担しますが、31,500円という国内最安値ではありませんが、全国14協議会で2番目の安値です。売値が1,000万円を下回る状況下で、31,500円の負担は渋るだろうなと思っていましたが、あに図らんや、その位で決断の材料が入手できれば、それは有効策だと喜ばれています。 確かに四国内の中古住宅の売主も買主も、おまけに不動産業者もインスペクションの存在さえ知りません。大手仲介企業はタダでやるとPRしています。近畿圏不動産流通活性化協議会など大手仲介企業がタダでやるエリアでは、5.5万円台のインスペクションも影が薄くなります。そういう意味(大手の進出がすくない)で、四国連携エリアは、31,500円に価値があります。 ホームページなどで周知をし、また住宅専門誌にも大きく取り上げられていますが、一般に浸透するまでには時間がかかるようです。逆に言えば、今は検査する側も不慣れで件数をこなせないでいます。暗中模索のなか、検査結果報告書も、検査する側にどのように書くか温度差があるようです。 申し訳ないのですが、今はこのように四国内3,500社(者)の不動産業者に広く周知をしながらも、先駆者利得を享受している弊社売買仲介担当社員らです。今のところ、全宅連系の四国内不動産業者だけが使える四国連携インスペクションです。これを、「四国連携パッケージ商品」と呼んでいます。 四国連携パッケージ商品は、①建物検査(瑕疵保険適合検査とは異なる)②建物検査指摘項目の補修見積もり③シロアリ検査と1年保証④住宅アフター点検(1年後)⑤住宅履歴情報の登録と、日経BPの「地域協議会が提供する主なワンストップ商品で紹介されています。これがセットで、31,500円です。 |