2013,10,23, Wednesday
このところ、私の周りに「スマートフォン」を活用する仕掛けが2つほど出てきたのです。今更と馬鹿にされそうですが、私も一応は「スマホー」を使いました。2年半前のことです。1ヶ月だけ使って、元のガラパゴス携帯電話(ガラ携と揶揄される)に戻しました。
その頃のスマホー(スマートフォンの略)は、一番に電池の持ちが悪くて、朝満充電で外出して、もう16時頃には電池が空になっていました。電池がなくなると、当然と言えば当然ですが、通話も出来ません。メールも送受信できずに、これでは仕事にならないと考えました。 それで恥ずかしながら、元の携帯電話機に戻したのです。ICチップみたいな物を入れ替えるだけです。その状態を、今日まで約2年半続けていました。腰のベルトにつけるホルダーも、新しい予備を買って、次ぎの機種もガラパ携帯だと胸を張っていました。 ところで、「ガラパゴス携帯電話」の語源をご存知ですか。「ガラパゴス島」という島があるらしく、そこは全く進化を遂げていない島だと聞いています。スマートフォンは進化系、それまでの携帯電話は進化していない電話として、「ガラパゴス携帯電話」、それを略して「ガラ携」と呼ばれています。 またスマートフォンを使うようになった理由の1つは、私も昨年から参加している「平成25年度国土交通省「中古不動産流通市場の活性化に関する調査検討業務」」の、「業者間連携による新たなビジネスモデル等に関する調査・検討業務実施者」全国14協議会の1つ、「九州住宅流通促進協議会」が導入している「電子キーボックスシステム」の利用です。 国土交通省はこれからの持続可能な住宅施策の中心に、「中古住宅」を据えました。中古住宅を購入して、リフォームをして住むことを「新築住宅」に勝とも劣らない選択の1つだというのです。そのために中古住宅だから「見えにくい」と嫌われる部分をクリアーにするため、インスペクション(目視検査)を導入するように強力に推し進めています。 次ぎに「中古住宅流通活性化」のために、売主業者は売却物件情報を早く広く大勢に開示するように指導しています。これはコンピュータの発展と共に、徐々に進んできました。宅地建物取引業法にも、「指定流通機構」に1~2週間以内に登録しなければならないと定めています。 国土交通省は、これまで以上に「共同仲介」というアメリカの制度を導入しようとしています。アメリカでは、売主側不動産業者と、買主側の不動産業者の兼任は認められていません。相対する立場(出来るだけ高く売りたい、出来るだけ安く買いたい)を一人が代理することは出来ないという考え方です。 田舎はさほどではありませんが、都会では大手仲介業者が売り物件をネームバリューで仕入れてきて、買い客付けも自分ところでしようとして、第三者業者が問合せをしても「商談中」とか「ほぼ成約」として共同仲介をしたがりません。これを受けて、民主党政権は「双方代理禁止」を言い出して大騒ぎ。 これでは売主さんは、時間の利益を喪失します。業者の都合で、売主さんが損をするわけです。今のような不動産価格が下落している時は、1日でも早く、複数の買い希望者を広く探すべきです。だから、別の不動産業者の手を借りて早く売却するために、「共同仲介」を国土交通省は奨めています。 確認をしておきますが、不動産媒介報酬は、売主から3%+6万円+消費税(告示では売買価格の200万円までの分は5%、つまり10万円、200万1円から400万円まで4%、つまり8万円、加えて400万1円から先は3%の合計額)を、買主も同じ額を上限として支払うことになっています。業者が喜ぶ「両手取り」は、売主買主両方から頂くことを指しています。 もう1つ「共同仲介」の道を狭くしているのが、「鍵」の貸し借りです。九州住宅流通促進協議会が主張する特徴ですが、要するに空き家に、「電子キーボックス」を取りつけるわけです。そうすることによって、遠隔地の売主業者に鍵を借りに行く手間が減ります。 前置きが長くなりましたがここにスマホが登場します。スマホのアプリ(プログラムシステム)で解錠し、その記録がコンピュータに残るわけです。いついつ誰が入出室したかというログがとれますから、信頼関係が構築できると九州住宅流通促進協議会は訴えています。 もう1つの選択肢は、まだシステムを導入していませんから次の機会に説明させて頂きます。いずれにしてももはや、好きや嫌いでスマートフォンを使わない訳にはいかなくなりました。そして2年半前の選択、あれかこれかの選択ではなく、あれもこれもと2つ持つことにしました。 必要な時だけスマートフォンの電源を入れて、必要なだけ使う。電話やメールは、ガラパ携帯電話をこれまでと同じように使う。あれもこれも、便利を携帯するわけです。ところで稲盛和夫塾長は、携帯電話を持っていると皆さんお思いですか。私も事務局員に質問してみました。持ってないだろうな。 ところが塾長も携帯電話をお持ちだそうです。もちろんauですが、必要な時だけ電源を入れて、通話したらまた電源を切っているそうです。従って塾長への携帯電話は掛かりません。これを真似たような私の選択です。あれもこれもと欲なことは言いませんが、あれこれと使い分けることは許されると思います。 本日は、静かな月の光に照らされながら朝露が霜に変わる頃、24節季の「霜降」です。あんなに暑かった夏もいつしか霜が降る頃へと移り変わっています。台風もいい加減にせんかと渇を言い渡したい。週末は愛媛県砥部町で、オープンハウスを予定しています。大雨にならないように、伊豆大島が無事のように。 |