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「再起日本」著者は前川正雄氏
著者は世界で、トップシェアーを持っている産業用冷凍機メーカー「マエカワ」(前川製作所)の顧問(創業者)です。製造メーカーですから、当然の如く製造業のことを書いています。会社の目的は「生き続ける」ことであり、その手段として利益がある。しかし、利益が目的になってしまうと、生き続けることが二の次の問題になってしまう。それでは逆なのだと言います。

企業の目的は「すみわけ」をして「生き続ける」ことである。生物の世界と同じである。生かされている「場所」を深掘りすることで資本主義経営から場所主義的経営に転換した企業が、二一世紀のハイテク化を進めて生き続けることが出来る。

第一章に、「ヨーロッパの没落」が、一神教から多神教の功罪が書かれています。第二章は、「資本主義から場所主義へ」、第三章は、「「まれびと」が日本をつくった」、第四章は「文化とつながった製造業こそ産業の王」、第五章「世界の製造業はこうなる」第六章「二一世紀は日本の時代」と結ばれています。前川正雄氏の製造業には、農業漁業等の第一次産業も含まれています。

タイトルを見るだけでも、世界の製造業の王は日本だという著者の意図が見えると思います。著者は前川製作所が、世界のハイテク企業になりつつあるとも書かれています。そして日本の製造業だけが生き残り、欧米の製造業はドイツも駄目だと言い切っています。

現場を軽視する欧米の文化は、製造業を潰し、所得層は二極分化して、不安と不満が増大している。西欧文明の崩壊が始まっている。原因は共同体の劣化だ。それは個が前面に出てきて「私」が肥大化し、「公」が小さくなり続けていることによるのだそうです。

日本の製造業は、「場」を中心とした共同体の中で「私」を抑えて「公」を大切にする企業文化から誕生し、成長発展を続けていると述べています。日本とよく似た山深いスイスに会社を置いて、自らもそこで生活しながらスイスは10人程度の共同体まで、それ以上で圧倒的日本の優位性を説いています。

日本型生産システムは大東亜戦争で確立され、やがてこれが共同体を進化させ、世界に類のない唯一無二のモノづくり文化を育てたのです。「場所」中心に自己を見つめ、「場所」を訪れた「まれびと(移住者や伝来物)」をすべて受け入れて、日本のモノづくりは、飛躍を遂げてきたのです。

私はこの本を読みながら、ここに書かれていない2つのことに思いをはせています。1つは福島原発事故で住むことを禁止されている住民らのことです。もう1つは、北方領土問題です。いまロシアは、猛烈に日本へのラブコールを送っています。プーチン大統領がその先頭ですが、日本へ円借款を求めています。

先の「再生日本」にも、日本の円借款で失敗例はないと書かれています。ロシアも極東開発をしたがっています。その見返りに、北方四島の内の二島か二・五島かを日本へ返還すると言っています。何だ四島一括ではないのかと思われるかも知れませんが、私はこれで十分だと思います。

返還された新たな「場」へ、放射能禍で避難している住民を、嫌がる人を除き村・町・市の共同体全部で移住するのです。新天地を求めて、北海道と目と鼻の先の島へ集団移転するのです。勿論インフラ整備は、国費で賄います。犬も猫も、少し寒くなりますがそんなに凍えて死ぬようなことはないでしょう。

今の被災者の現状のようにバラバラになっていては、共同体が崩壊してしまいます。今の日本国内では、村・町・市の共同体全部(人も物も)で移住することの出来る「場所」はありません。これまでになかった新天地だから、この計画が出来るのです。前川正雄氏も不幸な大東亜戦争が復興のきっかけだと言い、東日本大震災も不幸な出来事です。

原子力規制委員会が、東京電力福島第一原子力発電所事故で避難している住民の帰還に関し、1年間に被曝(ひばく)する放射線量が20ミリ・シーベルト以下であれば、健康上に大きな問題はないとする指針を今月中にまとめると言われています。こんな誤魔化しのような政治のやり方では、抜本的解決になりません。全く駄目です。

そうそうこんなことも書かれています。すべて政治が悪いという風潮が世界を覆っている。しかし、二一世紀、政治はとっくにそんな力をなくしている。すべて自分の問題、すなわち「場所」の問題だと気がつかなければ、不要な革命が起きるだろう。

興味を持たれたらどうぞ。北方領土解決も、推進派プーチン大統領が元気な、「今でしょう」


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| 社長日記 | 08:28 AM | comments (0) | trackback (0) |
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