2014,01,10, Friday
一昨年から挑んでいる四国中古住宅流通促進事業協議会(略称四国連携)の普及ですが、それに協力して下さる支部(地区)研修会が、(公社)香川県宅地建物取引業協会の12の支部で始まりました。もう既に昨年末に開催された仲多度支部などもありますが、いよいよ行脚の本番が始まった感があります。
本日は、私の所属する高南支部です。会場は、「サンメッセ香川」の特別会議室です。一般会議室が満杯で、やむを得なくここになったと、事務局久保喜治さんの弁。車が大量に置けて、駐車料金が無料です。会場費も1.5万円ですから、遜色はありません。有難い会場です。 約1時間に亘り説明をさせて頂きましたが、全く理解されていないことを、質問で感じました。気分を変えて、過日新年祝賀会でお目にかかった一般人に書いたお礼状を紹介させて頂きます。少し長くなります。 謹啓 新年明けましておめでとうございます。旧年中は、大変お世話になりました。新年もかわらず、宜しくお願いします。 今年は喪中につき、新年の御挨拶を遠慮させて頂いており、失礼しております。 本日は図らずも○○会長からお声がけを頂き、大変意を強くしました。と申しますのも、昨年度から国土交通省の指導を受けて、全国14カ所の一つとして、四国中古住宅流通促進事業協議会(略称四国連携)を立ち上げて、四国4県の全宅連会員企業3,500社をまとめて、平成24年度国土交通省「中古不動産流通市場の活性化に関する調査検討業務」として、「業者間連携による新たなビジネスモデル等に関する調査・検討業務実施者」として、補助金を受けながら24年度25年度とやってきています。 ここ3年ほどで、国土交通省はこれまでの新築住宅一本の行政指導(リード)から、「持続可能な住宅供給システム」の構築として、にわかに「中古不動産流通市場整備・活性化」を言い始めました。 具体的な取組は、14協議会(昨年度は12協議会)に任されていますが、四国連携では、添付資料のように「四国連携パッケージ商品(①インスペクション②補修見積もり③シロアリ検査と1年保証④シロアリアフター点検(1年後)⑤住宅履歴情報登録)」を3万円(消費税別)で実施できるシステムを構築し、実施の浸透をはかるように仕掛けています。 イメージとしては、3万円で売主が建物検査をして、現状(雨漏りがあればその旨告知)を正確に開示して、それを承知で買主が納得の上買い取るのです。心配であれば、買い取ったあとで、買主負担で瑕疵担保賠償責任保険に加入することもできます。 次ぎに取り組んでいることは、金融機関と提携して、提携ローンを作っています。売買代金プラスリフォーム費用も、融資の対象とするローンです。金利も基準金利から0.3%ダウンのような優遇ローンです。 さらに土地の境界は、土地家屋調査士立ち会いの下で実施し、その費用は売主負担となることから、5桁以内の金額でお願いすることを香川県土地家屋調査会と交渉中です。 加えて「ウェーブアンケート」を、昨年と今年の2度に亘って実施しております。さらに今年、実態調査アンケートをして、「民意」として中古住宅の流通活性化要望を、市町の固定資産税納税者情報を取り扱う部署との、条件開示を前提とした話し合いのテーブルに着こうとしています。 市町村の固定資産税納税者情報は現在、個人情報保護法の絡みもあって一切開示されておりません。それを「民意」によって、条件付でこじ開けようとしています。これができないと、所有者は施設に入居している父親となっている不動産がほとんどですから、登記事項からでは追客ができないのです。 この場合はほとんどが、子供が固定資産税納税者となっています。たちまちの賃貸であれば、相続人の1人が行うことが出来ます。 建物は古いが、広くて便利なところに建っている中古住宅は、子育て世代には垂涎の的です。こうして定期借家契約で賃貸しておけば、数年後には(相続が開始し)売買契約につながり、宅建業者も2度潤うことになります。まさにWin-Winの関係が構築できます。 ○○会長の言われる5万戸の空き家という数字は、全国で空き家が760万戸ですから、1%経済の四国全体で7万戸、香川県下で5万戸は、私の考えている数字とピッタリで、とても驚いています。 まして不動産屋の顔を見るなり、「空き家を何とかしなさい」というアドバイスで、私は腰が抜けるほどの衝撃を覚えました。流石の慧眼と言ったら叱られますが、なるほどと感心しきりです。 また平成26年度も概算要求で、予算額は半減していますが、「国土交通省の印籠」は使えるようで、次ぎにやることは、「中古住宅の価格査定」です。これの「見える化」が出来れば、中古住宅の流通活性化はどんどん進みます。まさに業界の常識が代わり、「価格は安いけど不安が多い」という「中古住宅神話」も突き崩し、業界の地位の向上が一段と進みます。 これからも、ご指導ご鞭撻を宜しくお願いします。謹白 |