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2014,03,12, Wednesday
敬愛する元ガバナー宇高昭造氏が、病気療養中のところ、昨日逝去されたとの訃報が、本年度高松キャビネットからありました。何と言うことだ！病気療養中とはつゆ知らず、まして突然の訃報は、東日本大震災からの津波を例にとり、何があってもおかしくないと言いながらも、あまりにも酷です。
宇高昭造氏は、2010年7月から2011年6月までの、四国のライオンズクラブメンバーのトップ(ガバナー)でした。ライオンズクラブは、世界大会や(世界７)地区フォーラムは毎年開催されますが、全国大会はありません。一番身近な大きな大会が、四国地区大会、さらに大きいのが中四国大会までです。しかしこれには、あまり多くが参加しません。 ですから四国地区ガバナーは、最も身近な親愛なる存在です。私も入会して30年を越えていろいろなタイプのガバナーを見てきましたが、愛媛県伊方町出身の西園寺ガバナーから、ガバナーのタイプが二分化されたと思います。つまり、威張り散らした威厳の塊みたいなガバナーと、本当に親愛なるという形容詞が似合うガバナー像。 また宇高昭造氏は、愛媛県中小企業家同友会のチャーターメンバーでもあるようです。本日はライオンズ関係の参列者が多かったのですが、香川県中小企業家同友会から、宮下幸雄事務局長と三宅昭二相談役が、来ていました。もっとも最近の同友会メンバーの顔は分かりません。 私も84年(昭和59)６月に、香川県中小企業家同友会に入会しました。20年少し在席し今は次男の松野誠之が、会員番号477を引き継いで会内を騒がせているようです。「馬鹿が」と私が言うと身近な者からは、父親のＤＮＡだと言われています。 私は今はもう同友会を離れていますが、宮下幸雄事務局長から宇高昭造氏も愛媛同友会現役会員だと知りました。弔辞の中にも、そのあたりの活躍を紹介したものが多かったです。「川之江はダイオキシンの町」という悪名と戦い、ついには煙突から出るのはダイオキシンを除いた水蒸気だけにしました。2007年10の会報誌に原稿がありました。 私は86年に愛媛同友会に入会しました。当時私の周りにいる経営者は、口を開けばお金のこと、世間体のことばかり、ご都合主義が透けて見えるようで大嫌いでした。それが、同友会という会に出合い、経済活動あるいは経営は神聖な行為であると思えるようになりました。同友会で学ばせていただいたおかげです。 同友会は、素敵な島づくりをする経営者の集団です。たくさんの問題を抱えてはいますが、それを克服して、それぞれに美しい島をつくることができるならば、すてきな人間・すてきな社会をつくれるのではないかと思っています。 人は競争の中ではなく、自分の発露としての島をつくること、その中で生きることを本当は望んでいるのではないでしょうか。誠実さと挑戦によって裏打ちされた奥行きのある商品をつくること、そのような企業活動を進めることがよい会社だろうと思います。当然、その中に傲慢さがあってはなりません。世の中を素敵な価値観で満たしたい、これが私の切実な願いです。 これは2007(平成19)年10月05日(私の退会後)、香川で行われた中同協第39回(全国)定時総会第16分科会「大海を産めることは出来ないが、島は創れる」と題して宇高昭造氏が講演(同友会では体験発表という)した内容の要約です。 時系列で眺めると、宇高昭造氏はこの後から、第２副地区ガバナー、第１副地区ガバナー、地区ガバナー(2010年7月)とライオンズトップ街道を進んだことになります。所属クラブは、川之江ライオンズクラブです。失礼ながら田舎クラブで、四国地区年次大会をする会場にも不自由をする街です。   今日の告別式会場は、宇高昭造氏の地元川之江市の「プリエール川之江」でした。祭壇の前には50脚程度の椅子がありましたが、参列者の総数は500名を下らなかったと思います。私も立ち見でしたが、最後の献花には、私も行ってしっかりご尊顔を拝し、蘭の花を入れてお別れをさせて頂きました。 最後なのに献花する人の列が途切れずに、親戚家族入れて100名近くはいたと思います。老若男女、特に若者が目につきました。告別式は弔辞もあり、１時間半は覚悟していました。その間に、余計なことも耳に入ります。 「孝子奥さんとの出会いは5才の頃。中学卒業まで一緒で、周りからは結婚間違いなし」と言われ続けたそうです。また宇高さんは、愛媛県川之江市から香川県立観音寺第一高校に通い、京都大学工学部へ進学された工学博士です。 恥ずかしながら3年前に、香川菊池寛賞に応募した私の処女作「敬天愛人」の主人公の名は宇高昭造です。宇高昭造氏は、宅建業者です。「リバースモーゲージ」という、自宅を抵当に入れて金融機関からお金を借りて生活費にし、死んだら自宅を売却して精算するという金融システムをテーマにした駄作です。 もちろんご本人も了解済みで、苦笑いされていました。ご冥福をお祈りいたします。 |