2014,09,20, Saturday
今日も朝9時から、政策研究大学院大学です。途中の神社では、秋のまつりを昨日からやっています。六本木でも、地元の人はまつりをやるんだとある意味不思議な感じがしました。セミナーの中にも、東京目黒商店街から、埼玉所沢商店街からの商店主もいます。このと人たちも、やはり地元のまつりをやるようです。
そしてまつりの盛んな地域では、人口減もその他のところほどではないという報告もありました。佐賀県の唐津市は、唐津神社の秋季例大祭である唐津くんちのまつりに参加するために、そこに住んで、茶髪もピアスもだめという試練を乗り越えて若者は精進するそうです。 そう言えば以前平田代表世話人と行ったおわら風の盆(おわらかぜのぼん)は、富山県富山市八尾(やつお)地域で毎年9月1日から3日にかけて行われている富山県を代表する行事(祭り)で、越中おわら節の哀切感に満ちた旋律にのって、坂が多い町の道筋で無言の踊り手たちが洗練された踊りを披露するまつりです。 艶やかで優雅な女踊り、勇壮な男踊り、哀調のある音色を奏でる胡弓の調べなどが来訪者を魅了します。確か踊りに参加できるのは住民だけというので、「キムタクのお母さん」はそこの中古家屋を買い求めて、まつり三昧とか聞きました。 おわら風の盆が行なわれる3日間、合計25万人前後の見物客が八尾を訪れ、町はたいへんな賑わいをみせるというか、大混雑すると聞きました。だから見物客は、郊外で車を駐車して、そぞろ歩きでまつりの行われる中心部へ進むそうです。あくまでも、住民中心のまつりです。 まつりつながりで少し脱線しますが、新宿駅の東口を出た広場のところにも「熊野神社」が出来ていました。勿論こんなところに神社はありません。昨日今日のまつり期間限定でしょう。それにしても、立派なものです。御輿もあります。10万円とか、奉納金の張り出しも、普通の神社のようにありました。 さて本日も実践事例に見るまちづくり実現に向けたノウハウ発表が、各20分3人の講師からありました。その後グループに分かれて、昨日同様ワークショップへ移動します。事前に提出していたシートを見ながら、発言と質問が飛び交っています。私も過去に使った、「仏生山大菊人形展」等の写真を追加で用意しました。 このセミナーは、国土交通省都市局の「民間まちづくり活動推進事業」の一環として開催されています。その内容は、①市民・企業・NPOなど、民間主体によるまちづくりの取組が活発化→民間主体の役割が拡大②これから民間まちづくり活動に取り組もうとする者に対する普及啓発事業等を支援③「新しい公共」の考え方に基づく快適な都市空間の形成・維持、住民等の地域への愛着、地域活力の向上や整備や管理に係るコストの縮減を通じた持続可能なまちづくりの実現と定着を図ることを目的として実施。 またまた、小欄に国土交通省の登場です。「松野は国土交通省へばかり目が向いている」と嫌われてもいますが、これまで3年間私が取り組んでいる「中古住宅流通促進事業」とは異なりますが、国土交通省の「新しい公共」の考え方に基づく仕掛けの本気度が見えました。 久米良昭先生の主張する民間まちづくり活動のなかに、①周辺地域にプラスの影響をもたらすことで②都市型産業の育成と雇用の創設につながる③全国都市が直面する市街地の再生・活性化などの課題解決に資するとあります。 さらに周辺地域にプラスの影響をもたらすとは (1)空き家・空き店舗が埋まるだけでプラスの影響①歩いて楽しいまち、住み続けられるまち→人通り・にぎわいの増大 (2)あらたなビジネスを提供する①空き店舗・空きビル活用は→遊休資産の活用→賃料が安い→起業家育成②新築にはない独特の雰囲気→デザイナー、クリエイターが好む→集積による相乗効果 (3)どのようにしてプラスの影響をもたらすのか①シェアーサービス提供によりインキュベーションを促す→シェアオフィス、シェア店舗、シェアハウス ②サードプレイス型サービスを提供する と言われても、私はサードプレイス型サービスを知らない。ネットで調べてみました。すると都市研究センター 研究員 久繁 哲之介氏の説明が分かりやすかったので、以下に紹介します。 都市には都市居住者にとって生活上欠かせない二つの居場所に加え、居心地の良い三番目の場所「サード・プレイス」が必要であり、「サード・プレイス」の在り方が都市の魅力を大きく左右する。 生活上欠かせない二つの居場所とは、ファースト・プレイス(第一の居場所)である家、セカンド・プレイス(第二の居場所)である職場や学校である。この2箇所の必要性は、全ての国や都市で認識されており、整備も進んでいる。 しかし、サード・プレイスの必要性とその在り方は地域によって大きな差がある。アメリカの都市は西欧の歴史ある都市と比べると、この「サード・プレイス」が見劣りし、これこそアメリカの都市魅力の弱点である。 フランスやイタリアの「カフェ」やイギリスの「パブ」は西欧の「サード・プレイス」の代表事例である。西欧のカフェやパブには、アメリカの飲食施設には存在しない“ゆとり、活気、コミュニティ”があり、市民の多くがそこを「憩いと交流の場」、即ち「サード・プレイス」として毎日のように利用している。この「サード・プレイス」の概念を表すキーワードとしては「スロー」が相応しい。 都市研究センター 研究員 久繁 哲之介氏の説明は続くが、まさに「仏生山歴史街道物語」にピッタリの表現がされています。セミナー受講はある人の熱心な誘いでしたが、参加者名簿やこの大学の正確からして、公務員向け再教育という一環も垣間見えたのですが、不動産プレーヤーとして私一人だけの参加でした、是非民間まちづくり活動に不動産プレーヤーを加えるべきだと思いました。 久繁哲之介氏のホームページ |