2015,02,13, Friday
NHKBSブレミアムの、昨年12月に放映された番組の再放送でした。「日本百名山一筆書き」と題した、100山踏破のドキュメントです。1964年に深田久弥氏が書いた、日本国内の1,000メートル超える山から百山を選んで紹介した「日本百名山」、それを順に登って降りて。
100座を人力だけで、それも陸上と海上の両方を人力のみでつなぎ合わせた記録はこれまでになく、前人未踏の新しい挑戦でした。プロアドベンチャー田中陽希氏が達成した、南は九州屋久島宮之浦岳から北は北海道利尻島利尻岳までを完全踏破するドキュメントです。 海上は、カヤックで渡ります。屋久島から鹿児島まで、徳島から和歌山へもカヤックです。青函連絡船コースはどうだったか記憶にありませんが、最後の北海道から利尻島へもカヤックでした。悪いことにオホーツク海ではカヤックが、強風のために転覆します。 私は月曜日から木曜日まで、朝7:45からの15分番組を観ています。当然再放送ですが、これにその日一日の勇気を貰います。世界最高峰の山を、大勢のヘルパーや酸素マスクを使い登るより、私は日本国内の山を人力だけで登る田中陽希氏が立派に見えます。 私も大学1年生は、ワンゲル部に所属していました。母親の猛反対に遭い、やむなく退部しましたが、そんなことから田中陽希氏の装備にはとても関心がありました。番組の中で、キスリング52リットル総重量25㎏と言っていました。精査したらアルプスへの装備が20㎏でした。 このあたりの情報は、ホームページでは全く触れられていません。これには、度肝を抜かれました。通常装備を考えたら25㎏にはなるのですが、私は10㎏程度でなかったら、ああは歩けないと思っていました。 テントは1人用軽量組み立て型テントですが、調理用の燃料や食器が必要です。水も3リットル程度は携帯します。コンビニがあるわけでもなく、食糧もお湯で暖める式のインスタント食糧を携行します。 靴は12足、500㎞で一足の計算になりますが、見たかぎりでは、登山靴と言うよりウォーキングシューズのような底の柔らかな感じでした。岩場の切り立った山頂あたりは、靴底の厚い登山靴が求められます。これでなければ、とても岩場の踏破は出来ません。しかしそうなると、靴が重くなります。 本日はそのダイジェスト版というより、達成スペシャル版でした。今私が観ている再放送は日本アルプスへ辿り着くあたりですが、その後青森県の91座岩木山では頂上付近で落雷に遭遇し、九死に一生を得る経験をし、オホーツク海ではカヤックが転覆して、10月の海に浸かります。 2014年4月1日からスタートして、10月26日に利尻岳を登頂して記録達成。その間209日、7,800㎞踏破です。50年前の一冊の著書を題材にして、話題は広がります。単純平均で一日約38㎞を歩いたことになります。 アップダウンのある38㎞です。とても人のなしえた技とは思えません。前人未踏とは、こんなことを言うのですね。今日もウォーキングマシンで30分、ほんの少しですが私も歩きます。 ホームページはここから |