2015,02,24, Tuesday
「見たことのない高品位鉱物で、驚嘆に値する発見だ」。今年1月末、沖縄県久米島沖合の水深1,400メートルの海底で見つかった鉱床に関する記者会見で、東大の浦辺徹郎教授が、興奮気味に語った言葉です。学者先生も、余りの高品位金属にたいへん驚いたようです。
日本は87年にハワイ沖で、「マンガン」の探査権を取得して以来、2003年八丈島沖合で金、銀、銅の鉱床を発見。そして13~14年にかけて、銅、亜鉛、鉛、銀などが3箇所で発見されています。12年に最新鋭の調査船が開発されて、音波を使った海底調査などの精度が向上したからと言うことのようです。 東大の調査は、「石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」が実施したものです。遠隔操作の無人機が持ち帰った6個の鉱物から、南米の鉱山で採れる鉱石の15~30倍もの銅の含有量が確認されています。 夢みたいな話しですが、1970年代までに国内鉱山はほとんどが閉鎖され、資源小国の日本の銅や亜鉛、金、銀などのほとんどを外国からの輸入に頼っています。「石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」は、三菱重工業や三井三池製作所などと共同で専用採掘機を製作し、世界ではじめて海底鉱床での試掘試験に成功したのです。 海外でも、商業採掘に向けて海底採鉱機を開発するなどの動きがあります。しかし深海での資源採取は、日本以外どの国も出来ていません。日本政府は2020年代の商業採掘を目指しています。海底資源を商業化する技術を日本が他国に先駆けて獲得できれば、今までなかっただけに、大きなビジネスチャンスになりそうです。 山は永く掘れば、必ず崩れます。海底は、ここにあると分かれば掘削は比較的簡単だと想像します。周りを海に囲まれて、海と共存してきた日本です。周りが海のために、津波被害も遠い昔からあります。ここへ来て、海洋国日本の技術が生かされれば有難い。 人は船の上で、海底に機械を入れてつかみ取るのか、重機オペレーションなどの小技は、日本人の得意技です。争いようのない卓越した技術で、レアメタルが手に入れば良いですね、良い感触です。 |