2015,09,09, Wednesday
一般に関心が少ない事象は、関係者の間では、大いに関心をもたらすようです。弊社の依頼した中古住宅のインスペクション(中古住宅現況検査)が、午前・午後に1件ずつ検査がありました。弊社が関与したインスペクションの第1号が、愛媛県砥部町。あれから、数えてはいませんが20件程度は検査したと思います。
3年前の第1号検査は、勿論立ち会いました。そして今日、検査機関がかわり新たなインスペクションを見学しました。最初の現場の検査時間は、50分程度でした。そして本日の午前は、1時間半かかりました。2時間を標準検査時間としているようです。この3年間で、インスペクションも大きく進化したようです。創意工夫が、進んでいます。 インスペクションと呼ばれる「建物目視検査」は、国土交通省の平成24年度国土交通省「中古不動産流通市場の活性化に関する調査検討業務」で誕生しました。その進化の過程は、小欄で繰り返し取り上げているので、ヘビーリーダーの皆さんは度々目にされていると思います。 中古不動産取引において、中古物件は新築に対して、安いことは誰の意見も一緒だろうと思います。しかし、「当たり外れ」があるだろうという危惧もついて回ります。そこで「現況把握」のための、「専門家による目視検査=インスペクション」を始めています。 この検査のことを売主へ告げると、ほとんどの売主が「仕方ないだろう」と言います。検査費用の4万5千円は、売主が負担します。売主としては、余計な費用は掛けたくないというのが本音です。しかし後々のトラブルも困るとも考えています。特に高齢者は、今、私の手で片付けたいと願っています。 また相続財産の売却にあっては、相続人は何も知りません。その人に向かって、「建物の現況告知」を求めても、実際住んでないか、住んだことがあっても30年前とか、「現況」が分かるわけがありません。このようなケースでも、専門家(建築士)がきちんと担保してくれるインスペクション(中古住宅現況検査)は、必需品です。 このインスペクション(中古住宅現況検査)は、私が理事長を務めているNPO法人が国土交通省の助成金を頂き創設しましたが、香川県下にあっては、ほとんどの宅建業者でも使えるようになっています。私はこの香川方式が、全国標準仕様になれば良いのになと願っています。不働産流通の「見える化」が、進んでいます。 |