2015,09,11, Friday
日本では関東・東北地方の豪雨で、死者不明者が多数出て、家屋や収穫前の田畑がとてつもない被害を被っています。しかし世界へ目を向けると、内戦が続くシリアからの難民が、ドイツなどを目指して、渡航費用に充当するためシリアでの全財産を処分して、祖国をあとにしている。少し前の話題になってしまいました。
シリアからトルコへ入り、ギリシャへは約千ドル(12万円)を払って密航船に乗る。定員の3~10倍の乗客で、船から落ちて水死し、海岸へ打ち上げられた3歳児の姿が紙面を飾った。シリア難民は、ヨーロッパ全体の問題となっています。ドイツだけでは、納まりようがない。 無事にギリシャへ渡った難民は、徒歩とバスでハンガリーへ入り、そこからまた徒歩やバス、列車を乗り継いでドイツへ辿り着く。この間、1ヶ月も要する。それまでして難民は、ユートピア=ドイツを目指す。ドイツは国の方針として、シリア難民を昨年の約20万人から、4倍の約80万人受け入れると宣言しています。 ドイツでも極右勢力は、このメルケル首相の方針に猛反発し、ドイツ国内各地に出来た難民宿泊施設を放火していると言うから、ゲルマン民族は激しい。ドイツは日本と同じく高齢化が進んでいて、60万人規模の人手が不足していると言われています。担当相は、難民流入は「幸運だ」とメディアにうそぶいている。 移民政策は確かに労働力補填の即戦力になるが、10年ペースで見るなら次の問題も孕んでいます。つまり移民が職を見つけて落ち着いた頃に、同じ職場のドイツ人との就労格差を目にして、それで次なる争いが生まれないかと心配します。ヨーロッパは、ドイツだけでなく英国も1万5千人の受け入れを表明しているところです。 今はシリア国境などの難民キャンプで暮らすシリア人が対象ですが、難民発生の直接の原因はISの傍若無人ぶりです。新しい勢力が誕生して、シリア国民を追い出す構図が、今回の難民大移動になっています。奪い合う冨の変遷が、形を変えて3歳児の水死に繋がっています。 しかし時代を遡れば、ヨーロッパ諸国の植民地政策に端を発しているようにも思います。特に英国の中国に対する一連の植民地政策は、麻薬のアヘンを使い、100年もかけて、最後の仕上げは、今回の上海市場の暴落につながっていると思います。 香港や深圳で、株式投資の面白さをまるで中国人が最初にアヘンを知った時のような感動すら錯覚として与えたのです。私は上海市場の暴落は、中国の政治経済システムに原因があると考えています。共産党一党支配体制が、例え何かがそこそこ成功しても、根底から瓦解するのです。 選挙による民主主義政治が原点でなければ、経済がどこまで延びても、今回の「中国経済10年間難局」の構図は変わらず、今後10年間で中国が経済回復したとしても、次の難局が待ち構えていると思います。もはや中国は、自分問題を自分で解決することが求められています。 しかし中国の政治経済システムを変えることは、これはなかなか困難というか、人力では不可能なことだと私は諦めています。回復した欧米が、武力で中国に民主化を迫ったところで、中国は武力で応戦し、共倒れになることや核戦争で人類が滅亡することは見えています。 習近平最高指導者も、命を狙われていると言われています。6回ほど暗殺されかけたとも、言われています。しかしその真偽は、分かりません。分からないのが中国と北朝鮮の指導部で、日本はまだまだ良いですよ。 平和国日本、自衛隊の派遣には積極的ですが、難民の受け入れは消極的です。私も大善からして、この政策に、同感しています。小善に流されては、100年のけいを危うくします。 |