2017,09,28, Thursday
国土交通省の呼びかけに応じて、県内では同協議会が動いています。国土交通省は全国に働きかけて、その地方独特の「安心あんぜん住宅」のモデルを創ることを奨励して、そのための交付金も出しています。これに呼応して、(一社)ワールドインスペクション(代表大北和則氏)を中心とした組織が立ち上がっています。
私も24年にインスペクションと呼ばれる「建物目視検査」のための組織を立ち上げましたが、大北和則氏は、この組織のために県会議員・市会議員まで協力を求めています。考えられない発想の豊かさ。勿論建築士や施工業者、不動産業者や不動産鑑定士もいます。 また流行と言ったら失礼ですが、ファィナンス(銀行融資)が新たに重要ファクターとして加わっています。銀行融資が付かない住宅では、昨今そんなものを創っても仕方ないのです。ほとんどの住宅取得は、銀行融資がついています。そのために事前に話し合いに、銀行関係者の同席を頼んでいます。 金融機関も独自の安心安全住宅に融資するようにと言われても、自分たちに独自の審査基準がある訳でもなく、大変困っています。建築屋さんからは、「さぬき安心あんぜん住宅」は、地元金融機関からしか融資を受けないという案を出していました。私の感触では、ネット銀行からの融資案件は下火になっています。昨今は、元に戻っています。 地方独自の安心あんぜん住宅の中には、「リバースモーゲッジ(住宅を担保にして融資を受ける。返済は死亡後使わなくなって銀行が処分換金)」も総論としてはあり得るのですが、田舎の価格が安い建物に適用できるかという鑑定士の意見もありました。リバースモーゲッジをテーマにして、私も香川菊池寛賞を狙いました。おおいに関心があります。 イメージとしては、東京圏など大都市の時価1億円以上の住宅。先の不動産鑑定士が言うように、県下の田舎(失礼ですが)の家屋では、このスキムが使えないというのは私にも理解が出来ます。仮に1千円の評価の住宅であれば、貸し出せるのは300万円程度。何年間の融資になるか分からないもので、低めに押さえざるを得ません。 また私は「木育」という大げさな話ではなくても、木材の活用、それも積層材の活用に期待を抱いています。CLT(クロス・ラミネーテッド・テンバー直交集成板)で、家屋を建築する方法を新たなさぬき安心あんぜん住宅としたらどうかと考えています。木にはあまり縁ないところで、創ってみたら面白いのではないでしょうか。 赤松昭信会長(㈱双葉興業会長)の話ですが、高知早明浦ダムのある大川村へ植林と下草刈りに行った。世話をして下さる人は、高齢者ばかり。若い人が全くいない。林業が業でなくなってしまった。私は檜の5寸柱ではない、細い木を接着して太い木を創るという発想に拍手を送りたい。 |