2014,04,03, Thursday
それは、3月31日でした、岡山市に本店を持つ天満屋デパートの髙松店が閉店になりました。消費税の駆け込み需要もあって、閉店セールは大変な賑わいだったようです。髙松店がオープンして12年間、私も片手ほどしか行っていません。屋上のビアーガーデンへ行く機会が、むしろ多かったですかね。
高松には戦前からの老舗の三越髙松店があって、天満屋髙松店と2つのデパートで競い合っていました。私はデパート自体へあまり行きませんが、それでもこの12年間だけをみても、やはり天満屋より三越髙松店へ数多く行きました。プレゼントに使うものなどは、三越で買っていました。 その天満屋髙松店は、コトデン(高松琴平電気鉄道㈱)が建物を建築して、それを賃貸しています。最初はそごうでスタートしたかと、記憶しています。髙松栗林ライオンズクラブに在席していた三栖祥児さんが、コトデンへ招かれ、苦労をされていました。高島屋が撤退した後に、岡山本社の天満屋さんが来ました。 当時の天満屋社長談に、「高松へ出店するのが積年の夢」と言っていました。私は正直「征服か」と思いました。経済規模の大きい岡山と、小さな高松です。瀬戸大橋が1988年に開通しましたが、その時はストロー現象で岡山へ吸い取られると言われたものでした。 また天満屋は、それ以前にもいろいろな形態で香川県内に出店しており、そのすべてが髙松店の終焉と共になくなります。出店だけではなくて、本店も何だか危なそうです。JR岡山駅前の一等地に、例の倒産した㈱林原の社有地がありました。そこをイオンが買収し、店舗にしています。 イオンに敵わないと思ったのか、社長はその職を辞して岡山県知事に出馬して、今は知事さんになっています。商売ですから、天満屋髙松店が撤退しても仕方ないことですが、それにしてもお騒がせしましたあばよ!てな感じです。でも裏を返せば、いつ撤退しても不思議のない業績でした。 平成14年に出店されて、翌15年のピーク時には150億円ほどの売上は、昨年は90億円程度まで落ち込んでいました。それだけ意地を張って、繋いでくれたと言えばいえます。そのたびに、テナント料は下がり、コトデンもハラハラしていた? いろいろなことを考えながら最終日に、昼から出かけてみました。私は雇用がどうなるのか心配です。香川県下のサービス業は、大型量販店も多くて、好き好みを言わなければ売り子として職に就けるだけのボリュームはあるようです。しかしこれだけの面積の中にいる従業員の多くを吸収するとなると、しばらくは大変だ。 天満屋髙松店の跡は、双日が一括借り上げて、サブリースのテナントを誘致するようです。次が少しではありますが見えているのは、コトデン関係者でなくても一安心です。問題は次の開店までが、1年間あります。その間を、どのように情報発信をして繋いでいくか。恐らく決まったテナント毎に、大きなものは発表していくと思います。 正直な話し、42万人の高松市、100万人を割り込んだ香川県下には、デパートは三越だけで十分です。それもなくては困るかも知れない程度の存在で、どうしてもデパートでなければならないという時代は終焉を迎えています。天満屋跡には、面白くてワクワクするような売り場になるようなテナントを期待しています。 コトデンに乗って、天満屋髙松店最終日に行って、それでも1万円程度は買い物をしました。せめてもの罪滅ぼしです。紳士服売り場はまだまだ多くの商品がありましたが、地下の食品売り場は、商品の並ばない棚が多く、閉店セールだから当然と言いながら、寂しい風景でした。 コトデンも大変でしょうが、ここ一番頑張ってもらいたい。おそらく介護看護サ・高住(サービス付き高齢者住宅)関係では、借りるところがあると思います。しかし人が集まり、隣接する商店街のシャッターを開けるだけの賑わいをもたらすメッカになって欲しい。起爆剤としてのコトデン瓦町ビルの再生を、期待しています。 |