公益社団法人高松法人会の歴史は、恐らく50年くらいはあるのでしょうが公益法人として生まれ変わり、国内の組織の多くがそうのように、公益法人になってから4年目になります。
公益社団法人高松法人会は、その目的「税知識の普及、納税意識の高揚に努め、税制・税務に関する提言を行い、もって適正・公平な申告納税制度の維持発展と税務行政の円滑な執行に寄与すると共に地域企業と地域社会の健全な発展に貢献する」達成のためにある組織です。
こんなに長く説明しなければその存在が言い表せない組織は、私は何だか後ろめたさが漂うにも思います。一口で言えば、「適正納税を薦める会」などと表現した方が、会員としても落ち着きが良いし、世間体も良いのではないでしょうか。
税務署や県税市税吏員の手先とは言いませんが、徴税関係者には有難い組織ではないでしょうか。経営者としてまた一市民として、節税はしたいですよね。しかし経営にあっては、節税を考えたら利益が出なくなります。師稲盛和夫は、納税はコストだと言います。私もそう思います。
ある先輩に言わせば、この組織も商工会議所と同じように、上から高額会費制になっているようです。会長が百十四銀行出身の竹崎克彦氏から香川銀行出身の遠山誠司氏へ変わりましたが、会長は年会費30万円、副会長は15万円理事でも1.5万円だそうです。
来賓挨拶に、この組織の構成がハッキリします。高松税務署署長、県税事務所、市税事務所、税理士会代表と続きます。マイナンバーのことにも触れていましたが、導入当初電子申請e-TAX制度を使っていなかったのは税理士集団であったように、多くの矛盾をはらんでいるのが「税制」でしょう。
総会は役員交代を可決して、予定通り無事に終わりました。続く記念講演が楽しみで、私は今日やって来ました。東海大学准教授金慶珠氏(社会言語学者)の、「日本が誤解される理由~韓国から見た日本人の知らない日本~」です。私は存じあげなかったのですが、彼女はテレビなどの寵児だそうです。
いずれにしても日本をよく知る韓国人の、それも比較的冷静に現状を分析する能力を備えていると思われる人の話は、是非とも聞いてみたいものです。今の冷え切った国民感情、私は何かがおこるまで暫く続くと思いますが、氏も両国の隔たりは「政治・社会思想(イデオロギー)」ではなく、「感情」だと言っていました。私もそう思います。
今の特に両政府は、もう少し大人の付き合いが出来ないものですか。昔、香川が生んだ最初で最後の大物政治家、大平正芳元総理が取り組んだ日韓基本条約から50年です。氏は冷え込んだ「金婚式」と氏は表現していましたが、安倍晋三首相と朴槿恵(ぱくくね)大統領を代表とする両国政府の確執は、相当深いものがあるし、まだまだ深くなっています。
日本が明治産業遺産の登録を言い出すと、担当者を派遣してまで反対に回る朴槿恵政権。そこまでやるかと、私も国民感情として思います。日本におめでとうと言い、自国の世界遺産を発掘すれば良いのではないかと思いますが、彼女の頭は天秤なのですね。
日本と韓国で仮に100あるものは、日本が60とれば韓国が40あるいはその逆と考えているのです。勝手に100の壁というか袋を作ってしまっているわけです。また悪者は、マスコミなどのメディアでもあるようです。国内の話題はテレビ新聞で言われても、自分の耳や目で確認できます。
それに比べて国外の情報は、先のテレビ新聞を介してほとんどの国民が知ることになります。日本の「喧嘩ビジネス」と、韓国の「反日ビジネス」。対立軸が太くなればなるほど、国民は強く早くまわされて目が回り、自己の考えが出来ない常態になっています。
小さな韓国から見た、「ドラえもん」のジャイア的存在だった大きな日本が、中国などの進出で小さくなった。韓国は2位死守的思考なのか。自分の住まいする東南アジアでの1位は中国で、韓国は2位と思いたいのだろうか。アメリカ中国には牙をむかない韓国は、なぜにか、日本には対立感情を隠さない。
特に独島(竹島)に至っては、90%の韓国人が韓国の領土だと思っている。それに引き換え冷静?に日本人は、60%しか自国領土として信じていない。この差はプロパガンダー(韓国政府の宣伝)の差でもあるようです。韓国が実効支配している独島、まあ良いかと考えている日本国民の多く。
それでも日本が実効支配している尖閣諸島に、中国が侵略しようとしている現実。やはり、自己主張も必要、また相手を思いやる利他の精神もいるのじゃないか。領土問題は譲れないにしても、世界が嫌がる靖国神社参拝は控える。従軍慰安婦は素直に詫びる。世界産業遺産に従事した強制労働があるならば、時代の合致は別にして、あるなら詫びる。日本はジャイアなんだから。