午前中は、日本から持ち込んだ宿題をしていました。聞くとゴルフとか、射撃とか、真珠湾観光とかいろいろあったようです。そしてシャワー(にわか雨)に遭遇したという塾生の話も聞きました。ここハワイでは、ONとOFFがやりやすいようです。
さて午後からは、経営体験発表です。私は2番目登壇の、ニューヨーク塾河崎克彦さんの話しを楽しみにしていました。私が最初に行った海外塾長例会は、2008年のシリコンバレー塾の開塾式で、その足でニューヨーク塾での「市民フォーラム」でした。ここで、星衣里江さんや河崎克彦さんと知り合いになりました。
海外塾生は、みんな苦労をしています。国内で安閑と暮らしている私など、想像も出来ない試練の連続です。1番発表者の樹神(こだま)太郎氏は、ハワイで錦鯉の養殖をしています。鯉ヘルペスで、飼育している鯉全部を失うなど、またその経営地が太陽光発電会社に売却されて立ち退き中であるとか、苦労をされています。
3人目は、岡山塾の野口享志氏です。医療用精密機械部品製造をされています。京セラもグループ会社で、人工関節などを製造しています。体内で使われる人工補強材は、鉄などでは体内で錆びるし、拒否反応で機能しなくなります。その点セラミックは、「異物」だという反応がないそうです。
ますます高まる超高齢社会での需要に、稲盛和夫塾長も価値のある仕事だと絶賛されていました。野口さんも、先代社長との確執で長く苦しみ、そして古参の工場長との意見の齟齬とか、社員半数の退社など、「ますお社長」の苦悩を嫌というほど味わっています。
これら3人の貴重な経営体験を聞くに連れて、経営に人生において考え方が如何に大事かを改めて感じるところであります。ハワイ塾の樹神太郎さんの会社の従業員も、アメリカ人、フィリッピン人など実に多国籍です。京セラでも世界に7万人の従業員がいますが、全てが京セラフィロソフィーを唱えているそうです。
そして乾杯の挨拶で、東京塾の堀口智顕氏は、あるCAの話しをされていました。JALも私も、稲盛和夫名誉会長に救われたと。全ての原点がフィロソフィー(哲学)にあり、またこの根底のあるのが「考え方」なのです。しかしこれだけは、簡単なことではないのも現実です。さて、どうするか。