2016,07,17, Sunday
今日はなんと言っても、喜多俊雄ライオンの日でした。今日一番の大物は、1㍍のハマチでした。およそ10㎏のハマチが船に2本上がり、その1本が喜多俊雄さんのそれでした。30分と言ったら少し言い過ぎですが、20分以上のファイトでした。全員が仕掛けを上げて、見守っています。
ハマチも、釣られまいと必死です。あっちこっちへ動き回り、船の陰に隠れようとします。それに会わせて、船頭は船を実に上手く操ります。残念ながら私の竿にはハマチのヒットがありませんでしたが、このあたりの戦いは、ここが瀬戸内海だと言うことを全く忘れさせます。 「鯛ラバ」という鯛つり技術が進歩発展するなかで、そのせいで、徳島の鳴門へ行くことはなくなりました。船頭さんも釣り餌を用意することなく、出港の朝を待つのみです。鯛ラバが主流の瀬戸内海ですが、今日の山口船頭に聞けば、今でも「キス」などの獲物狙いでは、餌も付けるようです。 また今日の、「喰わせサビキ落とし込み」(ハマチをゲットした)漁法では、餌もなく擬餌でまず浅瀬の小魚(鰯など)を引っかけます。一例ですが、10㍍から20㍍に餌になる鰯の大群がいます。この棚に針を置いて小魚をゲットして、そのまま海底まで沈めます。そこに、小魚を食べる大物がいます。 ここでは餌の付け替えがありませんが、沖縄では、事前に小魚の「グルクン」を釣っておいて、それを活かして、沖合でグルクンを付けて大物を狙うという漁法があります。しかしこれよりも、瀬戸内海漁法が優れています。そのまま、生き餌を下へ下ろします。 喰わせサビキのワンポイントとして、その日の餌となる小アジやイワシの確保がなりより肝心です。出来るだけ鈎数いっぱいまで小魚を掛けてから、底まで下ろして本命を狙います。アタリがあっても早合わせは禁物、しっかりと食い込ませて竿に重みが充分に乗ってから、ゆっくり大きく合わせるとバラシを最小限に抑えられます。 ハマチとの格闘では、糸の延びは計算済みで、ハマチが暴れると糸を出して無理に巻きません。これは今時のリールであれば、糸を出す機能がついています。しかし驚いたのは、船頭の言う「鈎が伸びる」。焼きを入れているはずの鈎も、伸びることがあるのだそうです。 釣り名人の北村昌史ライオンに問えば、高級魚のアコウなどはこれまで、イワシなどの小魚を釣り上げて、それを餌にしてその付近に廻遊するアコウを一網打尽にしていたとか。今日の落とし込みなどは、これまでにない新しいやり方のようです。 その秘密は、鈎全体に「ケイムラコート」を、フラッシュ部にはフラッシングホロシート直貼りしています。妖しく発色するケイムラ+驚愕のフラッシング、更に見る角度によってよって色の変わるオーロラ糸の輝きがベイトを針付けにします。棚さえ間違えなければ、小魚が勝手に4本の針にかかります。 私も今日は、丸アジと本アジとアコウをゲットしました。鯛ラバもやりましたが、終日これだと飽きていたと思います。鯛ラバの釣果は結局5人で、わずか喜多俊雄ライオンの1匹でした。これには落ちもついていて、今日は喜多俊雄さんや前の宅建協会会長石原和夫氏の世話する神社の祭りだそうです。 本日16時からの集会に、ハマチの刺身を所望されていたとか。10㎏のハマチです。みなさんの期待に、大いに応えられたと思います。稲盛和夫塾長の話に、竿の糸が走るところにセラミックをつけて、大物がかかった時のファイトで熱が発生して糸が切れるのを防いだ商品開発という下りがあります。 これまで瀬戸内海の高松沖(東は小豆島西は香西沖)では、キスやイイダコの小物しか釣れないと言われて久しいのですが、この数年の釣業はおおきに変わっています。いなかったはずの大物が、隠れていただけの話でした。今日も高い魚につきましたが、毎週乗っている釣り人などから示唆に富んだ話を聞けて満足。 |