2016,12,14, Wednesday
報道によると、11月27日投開票の三重県四日市市長選挙で、民進党前代表・岡田克也氏が支援した同党推薦の元県議が敗れた。ここは勿論前代表・岡田克也氏自身の選挙区で、民進党前代表・岡田克也氏が否定されたと言っても過言ではない状態であったと言われている。
「岡田大国」で何がおきたのか。四日市は20年間も、岡田氏が支援した旧民主-民進系の市政が継続していただけに、岡田氏のショックも大きいだろう。中選挙区時代を含め、衆院連続9回当選と選挙に強いはずの岡田氏の足元の揺らぎは、蓮舫代表の「期待外れ」をはじめ、国政で低迷する党勢と無関係ではなさそうだ。 三重県四日市は、岡田氏の出身地でもある。実家の呉服店は戦後に事業を拡大し、大手小売業「日本のイオン」に成長し、今や5期連続で小売業の営業日本一を誇る。四日市でも大型ショッピングモールを2つ構え、地域での影響力は絶大。岡田氏は、「出入り業者にもにらみが利く」とも言われている。 これまで四日市には、厚い「岡田氏の壁」があった。選挙戦では、決まり切った政治パターンにうんざりしているという声を随所で聞いた。「政治パターン」とは、民進党や連合三重が支援した候補者が当たり前のように勝利する状況を指す。 市長選で当選した無所属の元市議の森氏は、市長選を戦った相手候補が民進党の推薦を得ていたから自分が勝利できたと言う。さらに民進党などが推薦したからこそ、「しがらみのある組織VSしがなみのない市民」の構図に持ち込めたと、ある意味小池百合子東京都知事誕生の背景が浮かぶ発言をしている。 ここで見え隠れするのは、「しがらみある組織」は自民党だけでないことが透けて見える。労働組合を組織母体とする民進党など革新系は、本来労働者個人の意志が反映されているように見えるが、やはり「組織」というボリュームになればしがらみになるのだろうか。 民進党には、岡田氏のように地元企業と労組の二重の支持基盤で地元に王国を築いてきた重鎮が多い。岡田大国の退潮は、今の民進党を支える構造、骨格そのものがひび割れ始めている証左と言えそうだ。いずれにしても国民市民は、自民党・公明党・民進党などの既成政党に腹を立てている(失望している)と私は思う。 |