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テロリストの処方
医師・作家の肩書きを持つ、久坂部 羊(くさかべ・よう)氏が上梓されたミステリー小説。医療格差が広がる日本で、勝ち組医師を狙った連続テロ殺人事件が発生。迫りくる日本の医療危機を予見する、戦慄のミステリーが集英社から発表されました。電車や飛行機の中で、わくわくしながら読んでみました。

医療費の高騰で、病院に行けなくなる人が急増した日本。医療勝ち組と負け組に患者が二分され、同じく医師も、高額な医療で破格の収入を得る勝ち組と、経営難に陥る負け組と二極化。そんな中、勝ち組医師を狙ったテロが連続して発生する。現場には、「豚に死ヲ」の言葉が残されていた。

日本の医療界全体を揺るがす陰謀が、うごめき出す。医療の勝ち組と負け組が言われ出したのは、ここ数年のことである。2010年代の末から、日本の医療はセレブ向けの高級医療と、一般向けの標準医療に二分され、明らかな格差が発生した。背景となったのは、医療費の高騰。

勝ち組と負け組の格差は患者ばかりでなく、医療者にも波及した。元々日本は医療機関が多すぎ、人間ドックやメタボ健診で無理矢理患者を増やしてようやく業界が成り立っていた。ところが、医療負け組が受診しなくなったため、経営難に陥る病院やクリニックが相次いだのです。

リストラされた医師やクリニックを手放した医師は、低額の概要診察や、当直のアルバイトをするしかなく、「負け組医師」と呼ばれるようになる。最悪人間関係に行き詰まり、ホームレスになる元医師まで現れる。それでもプライドだけは高くて、相変わらず憎まれ口が減らない。

主人公は、医師から医事評論家へ転身した「浜川浩」。都内のタワーマンションの32階に妻と二人で住んでいる、「一応は勝ち組医師」。全医機(全日本医師機構・全国32万人の医師の内、約3分の2が加入しているという架空団体)の総裁や事務長に頼まれて、連続テロ事件の真相を追っている。

そのパートナーが、八代琴美という新聞記者から転身したルポライターで、貧困や格差問題の取材を続け、今まで5冊の本を上梓している熱血作家。事件の解決については、私がここで述べてしまっては営業妨害になります。お買い求め頂き、たっぷりその展開を楽しんで下さい。ただ最後のひねりには、私も驚きました。「豚に死ヲ」、作家の次が楽しみです。


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| 社長日記 | 08:25 AM | comments (0) | trackback (0) |
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