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稲盛和夫塾長が語る釈迦の教え
私は盛和塾で学び、その機関誌を改めて読み直し、毎週1塾長講話をまとめてレポートする「機関誌マラソン」に挑戦しています。来週の号を読んでいると、小欄のネタになりそうだったのでここに紹介します。

ある深い秋、木枯らしが吹いていて寒々とした景色の中を、旅人が家路を急いでおります。ふと見ると、道端に白いものがいっぱい落ちています。何だろうと思ってよく見ると、それは人間の骨でした。こんなに人間の骨があるのはおかしいなと思いながらも先へどんどん進んでいくと、向こうのほうから一匹の大きな虎が吠えて自分に迫ってきます。

旅人は、びっくりしつつも、なるほど、さっきから人間の骨が落ちていたのは、虎に食われた旅人の姿だったのかと思いました。そして、きびすを返して脱兎のごとく今来た道のほうへ一目散に逃げていきますが、どう道を間違ったのか、断崖絶壁に行き当たってしまいます。

こうして進退きわまりますが、よく見るとその崖の所に一本の松の木がありました。そこでこれ幸いと、その松の木をよじ登るのですが、虎は猫科の動物ですから下のほうからガリガリと爪を立てて上ってきます。もうどうにもならないと思ってふと見ると、松の木から藤づるが下がっていました。

しめしめと、その旅人が藤づるにぶら下がって降りていくと、なんと藤づるは途中で切れていました。下を見ると、怒濤渦巻く海です。上を見ると、虎は藤づるを伝わって降りられないものですから、たいへん恨めしそうににらんでいます。

旅人がこれでひと安心と思っていると、上の方でガリガリと音がしています。ふと見れば、藤づるの根元、つまり松の木の枝の所に白と黒のネズミがいて、交互に藤づるを噛んでいるのです。これはしまった。あのネズミが藤づるを噛み切ってしまうと、自分は落ちてしまうと思って、「シッ、シッ」と言いながら藤づるを揺すっていると、何か生ぬるいものがビチャッと落ちてきました。何だろうと思ってなめてみると、甘い蜂蜜でした。上のほうに蜂の巣が出来ていて、揺すると蜜が落ちてくるのです。

旅人は、いつの間にか白と黒のネズミが藤づるをかじっているのを忘れてしまい、揺すれば蜂蜜が落ちてくるので、それをなめていました。旅人の下には、逆巻く海の中で赤と黒と青の竜が、今にも落ちてきそうな人間を食べようと待ち構えています。旅人は、下を見ると怖いものですから上だけを見て、藤づるを揺すっては蜂蜜をなめていました。このように、「身の危険もかえりみず、甘い汁をなめ続けているのがわれわれ人間ですよ」とお釈迦様は説いておられるのです。

ここに出てくる虎は、無常の虎です。つまり死であります。われわれは、生まれた瞬間から常に死に脅かされ、死という虎に追いかけられています。そのために、病院へ走ったり、いろいろなことをして逃げ惑うわけです。そうして、やっとたどり着いたのが松の木なのです。

その松の木というのは、今まで築いた地位とか財産です。やっとたどり着いた松の木を登っていって、やれやれ助かったと思ったら、実は虎ははい上がってこれるので、何の助けにもなりません。頼りない一本の藤づるに、ぶら下がらざるを得ないわけです。

そして、白と黒のネズミですが、実は、白いネズミが昼で、黒いネズミは夜です。昼と夜が交互に来ると、寿命が果てます。つまり一日一日が過ぎていけば、藤づるは切れて下へ落ちていくということです。

また、下にいる三匹の竜は、赤い竜が怒りの竜。先ほど「思念(思い)は業をつくる」と言いましたが、怒りという思いは、赤い竜を作ります。五欲と言われる、欲望にまみれた心が作り出したのが黒い竜です。そして、ねたみ・そねみ・恨みの愚痴が青い竜を作ります。

この怒り、欲、愚痴を仏教では「三毒」と言います。つまり「三毒が人生を駄目にする。現世も駄目にするし、来世も駄目にする。下のほうにいる竜は、自分の悪い心がつくり出したものである」。お釈迦様は、人生をそういうふうに説いておられます。

人間というものは、一人で生まれてきて、死ぬまでの間、一人で旅をしなければなりません。その中で、常に死に脅かされ、寿命というものに脅かされ、自分の心(三毒)が作り出した竜に脅かされながら生きてゆかねばなりません。そのために、お釈迦様は「持戒(戒律を守ること)」ということを説いておられて、「人の道には必要ですよ」と言っておられるのです。如何でしたか。お釈迦様と、誕生日が同じの私ですが?


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| 社長日記 | 12:24 AM | comments (0) | trackback (0) |
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