1988(昭和63)年生まれ、庵治小中学校・高松商高出身の桂恩狸(かつら・おんり)さんの古里凱旋落語会が、香川県文化会館芸能ホールで14日(日)に開催されました。会場は『芸能ホール』で、流石色々出歩いている私も、初めて参りました。文化会館の隣の建物の3階で客席は百席余り、立派な舞台つき古典芸能ホールです。1階は、讃岐漆芸の作品や資料が展示されています。
私は、高商同窓紫雲会岡義博会長からチケットを購入しました。会長職の手元に、桂恩狸事務局から販売の依頼が来たようです。会場には、横山賢治元校長の顔もありました。校長の前、教頭で高商に赴任した当時の英語実務科3年生に彼が在籍していて、国立千葉大学法経学部へ進学した秀才だったようです。
関東の大学から、それがまた上方落語家への道へ進んだ進路決定に、紆余曲折があったのは、容易に想像が出来ます。桂恩狸は2012年、師匠・桂文福に弟子入りし、11年になりました。秋から名前が変わるようで、恩狸としては最初で最後の故郷落語会でした。私は「選抜高校野球大会」の甲子園球場で、桂恩狸さんにお目にかかりました。
落語会は、開口一番月亭秀都の『時うどん』、桂恩狸の『アニバーサリー』、豊来家光輝の『太神楽曲芸』、桂恩狸の『宿屋仇』『天狗裁き』の二席で、2時間半ほどでした。加えて三味線と太鼓の二人、総勢5人で大阪から車で、今朝出てきたとのこと。早めの昼は勿論『讃岐うどん』、午後2時からの公演でした。
高松商の歴史は130年、卒業生は3万5千人になり、多彩なOBがいます。上方落語家桂恩狸さんもその一人ですが、多彩な卒業生がいて、楽しい高校です。商業高校ですが、東京支部の安西愈元支部長や岡義博会長は弁護士、税理士・公認会計士も何人か、香川大学医学部の教授も高商卒です。『就職も進学も出来る』を唄い文句にして、夏の甲子園大会の出場も視野に入れて、野球部も頑張っています。
今どき何とも不思議な県立高校ですが、その卒業生の一人、上方落語家桂恩狸さんも頑張ってほしいものです。まだまだ若い噺家で、大きな可能性を秘めています。楽しみな若者の一人です。