2023,07,13, Thursday
政府が『ほぼ全国民』の取得目標を達成したとPRしてきたマイナンバーカードの交付枚数は、実態より誇張されていることが13日分かった。判明した内容は、総務省が公表しているマイナンバーカードの交付枚数約8800万枚(交付率69.8%)のうち、取得者の死亡や自主的返納、紛失などで廃止された約500万枚が含まれたままに計上されていると言う。実態は全国で、8300万枚(交付率65.8%)発行となる。
巨額の予算を投じたポイント付与や申請の出張窓口設置など普及に傾注する一方、情報公開の正確さは軽視されていた。専門家は『国民に不誠実』だとして、データー開示の改善を訴えている。データーが曖昧ではないかの心配は、新型コロナウィルス禍で広がる感染者の数でもいい加減さを感じた記憶がまだ新しい。そもそも日本人のDNAには、『まあまあ』という数字の行間を許容する暗黙の了解があるように思う。 思いつくまま書くのだが、古い金庫のダイヤルには『イロハ』とか『数字』が刻まれていて、3つ合わさると解錠する仕込みのようだが、TV番組に登場する『あの男』も、数字の間の仕切りも一つとして取り扱っている。算数では『0.5』だと思うが、そんなの関係ない。日本人特有の『合意形成』ではないか。話しが逸れてしまった。 マイナンバーカードは、行政事務の効率化や日常生活での利便性向上を狙い、2016年1月に交付が始まった。高松商が第88回選抜大会で、準優勝したあの年だ。当初から5年間は交付率が20%に満たない状況が続いた。風向きが変わったのは、新型コロナウィルス禍だった。全国民への10万円普及に手間取り、デジタル対応の遅れが露呈した。 そもそも全国民の身分証明証は、有史来これまで存在しなかった。元々土着民の集団で、その地に住まいしている者に証明証は必要なかった。お伊勢さんやこんぴら参りなど、旅の出る時には『通行手形』を、今のパスポートだが、一時証明を発行していた。運転免許証が、長く身分証明証の代役をしていたにすぎない。私はトラブルが出るたびに、『産みの苦しみ育ての喜び』と捉えています。 これからの時代、『IT・デジタル化』は避けて通れない。同時に21世紀の新産業革命だぐらいに考えて、積極的に身近に置くのはどうだろうか。『IT・デジタル化』は嫌だと避けて通れば、追いかけてくる。使える範囲で使い、使い切るほどまでリキを入れない。身の回りの少し便利が、『IT・デジタル化』だと軽く考えて、『マイナンバーカード』もその道具の一つと捉えてみれば、腹も立たないのでは諸兄皆の衆。 |