2023,07,27, Thursday
香川県が、瀬戸内特産のイイダコの激減に危機感を強めている。イイダコは、漁業者が底引き漁でとる水産資源として知られるが、漁獲量はピーク時の100分の1に減少していると言う。屋島の山上の『れいがん茶屋』でも、名物のイイダコおでんがない。県はマダコ養殖の研究も進めており、瀬戸内海の有力な水産資源であるタコの保全対策を進めるという。
県によると10年代に入り減少傾向が加速し、16年以降はピーク199トンあった漁獲量が数トン程度まで落ち込んでいると言う。乱獲のほか、地球温暖化の影響と見られる水温上昇に伴い、ハモやタイなどの天敵が増えたことが要因と見られている。イイダコは20~30センチ台と比較的小さく、釣り人が手軽に釣れる水産物としても人気がある。釣り人は、大ダコは免許が必要だが、イイダコは免許いらずと心得ている。 底引き漁の漁船に釣り船が近づくなど、漁業者と釣り人のトラブルが生じることもあり、県は15年以降、イイダコ釣りが出来る海域を制限する対策を講じてきた。この結果一部に改善も見られたモノの、十分ではないと判断し、23年度は県が管理する海域で釣り期間の制限を新設する。9月1日から10月15日まで、期間中は正午までに釣りを終えるように求める。 確かに釣り事情は変化している。太公望は、瀬戸内の釣りは終わったと達観した見方をするが、確かに釣れなくなった。唯一真逆で、よく釣れるし釣果も大きくなったと言われているのが『鯛ラバ』を使った高松沖の『鯛漁』だけ。確かに、遠く徳島県鳴門まで車を飛ばして出向き、そこから船をチャーターして洋上からエビなど餌を付けて釣りしたのが、今は昔。『鯛ラバ』なる仕掛けで、大型のタイが高松港沖合で釣れるように変わった。 話しをイイダコに戻すが、不漁と聞いてから私はイイダコ釣りはしていない。イイダコ漁で、生計を立てている人もいる。しかし豊富な漁場と言えども、底引き漁の漁船で砂地の海底をすくい続けたら、卵も稚魚もいなくなる。もっとも影響の大きいのが、地球温暖化だと思いますが、こちらは直ちに打つ手がない。海と会話しながら、イイダコ漁が回復することを祈念しております。 |