2023,09,06, Wednesday
惜しまれて閉館していた旧三本松ロイヤルホテルが、『ポカポカ温泉』の㈱創裕から東京のダイブに譲渡され、滞在型アウトドアホテルとして来年1月オープン計画だと報じられています。旧三本松ロイヤルホテルは、東讃に位置するビジネスホテルとして客室数35室ながら、3つの宴会場を持っていて地域は重宝していました。三本松は古くから、漁業や手袋産業の街として大変繁盛していました。
その象徴の一つが『県立三本松高校』です。香川県立三本松高等学校は、1900(明治33)年 香川県立高松中学校(現在の香川県立高松高等学校)の大川分校を前身として地元有志の方々の熱い期待のもと、勝覚寺を仮校舎として開校されました。明治維新からさほど遠くない時代に教育を受けた気骨ある教師と、近代日本の興隆期に大志を抱いて勉学に励んだ生徒たちの間には、師弟一如、学行一体の雰囲気が醸し出され、この伝統的精神は今日に至るまで連綿と受け継がれています。 それから百有余年の歳月が過ぎ、現在では約2万の卒業生を輩出し、いずれの卒業生も各方面で活躍しています。旧大川中学からの歴史を継承し、130年近くこの地を見守っています。卒業生の中には、東京帝国大学の総長を務めた南原繁氏が筆頭ですが、私は樋端久利雄航空参謀がダントツだと考えています。樋端久利雄参謀は、山本五十六長官と一緒にパプアニューギニア(PNG)のラバウル航空基地から飛び立ち、そのまま帰らぬ人になっています。天皇陛下拝領の短剣が、構内にあると聞いています。 旧三本松ロイヤルホテルは、1989(平成元)年開業。JR三本松駅から南東約1キロの三本松市中心部近くに位置する。建物は5階建てで、それなりの風格を備えたホテルでした。人口減少や新型コロナウィルスの感染拡大に伴い営業不振に陥り、2020年6月に閉館していた。L川北哲(当時㈱創裕社長)が、温泉つながりで買い取ったと漏らしていました。L川北哲の3回忌が、今頃かも知れません。 私も何度か、宴会に駆けつけたことがあります。企業の祝賀会やライオンズクラブの式典など、なくてならない施設でした。しかし毎日宴会や宿泊があるわけでなく、高稼働率を通年で叩き出すのは大変だったと想像します。そのため受け皿の『ダイブ』は、『滞在型アウトドア』のコンセプトホテルとして開業すると発表しています。 特徴のあるホテルでないと、高稼働率を叩き出せないと考えたと想像しますが、既存施設を全面改装し、宿泊料は1万2千円程度で滞在型としては高い。連泊を予想するなら1万円を切らないと、京阪神方面からのアクセス良を加味しても高稼働率は苦しい。加えて小学生以下は利用できないというのも、吉と出るか凶と出るか、ジジババは孫と一緒だとお金は出します。 雇用は従業員30人以上、地元雇用を図るとしているが、讃岐は昨今人集めが大変な状態にあります。コロナ禍から脱却しつつある中で、どの業種業態でも人手不足です。あくまでも讃岐(香川県)の高松市内の状況ですが、なぜか人手不足で業務多繁であります。お客様が返り始めて経営者は喜びますが、働く人が帰ってきません。高齢化もあると思いますが、それ以上に若者の働き手もいません。 新ホテル『クラフトホテル瀬戸内』の運営が、上手く行くと良いですね。どうしても、香川県全体のバランスからも、なくてはならない位置のホテルです。頼みますよ大中三高会のみなさま。 |