2023,10,04, Wednesday
四国新聞に掲載された帝国データーバンク高松支店が4日発表した2023年度上半期の県内企業倒産集計(負債額1千万円以上、法的整理による倒産)によると、倒産件数は前年同期に比べて3倍の24件、負債総額は約5倍の41億円余となったと報じられています。上半期としては、件数は2年ぶり総額は5年ぶりに増加。従業員10人未満の小規模事業所の倒産が、9割も占めた。
3日久しぶりに夜の高松の繁華街に出たが、集合時間前に少し歩いてみた。以前から『ライオン通り』には飲食店舗が多く、賑やかなアーケード街でしたが、今日改めてみると18時過ぎだというのにシャッターが降りている店舗が多い。張り紙もないことから、臨時休業ではあるまい。飲食店舗だけでもないが、開いている店のあかりが輝いているから余計に開いていない店舗の数が目立つ。 新型コロナウィルスに対する実質無利子無担保融資(ゼロゼロ融資)などで、前期同期の倒産の抑制傾向が続き、件数総額共に最少となっていた。ゼロゼロ融資の返済に加え、物価高騰、人手不足、賃金上昇が倒産の引き金となっていると私も思う。この傾向は、下半期も来期も増加すると考えられる。翻って『丸亀町商店街アーケード』も、過去には飲食店舗がほとんどなかったが、昨今は1/5は飲食店舗だ。そしてここにも、閉鎖シャッターがある。 業種別では、前年同期が1件だった建設が最多9件。卸売り、小売がそれぞれ5件、サービス3件、製造2件。主因別は、販売不振が約8割の19件。ほかに放漫経営が3件、その他が2件だった。件数負債総額はそう多くはないが、身近に感じると経営者としてそら恐ろしくなる。明日はわが身かもしれない。高松商店街は商店街再開発モデルの寵児として、安倍晋三首相が視察に来たほどの場所であります。 近隣の坂出市丸亀市のアーケード街も、『シャッター通り』と呼ばれる状態に陥っている。『シャッター通り』とは、商店や事務所が閉店・閉鎖し、シャッターを下ろした状態が目立つ、衰退した商店街や街並みを指す言葉であります。中心市街地の空洞化現象を表すキーワードの一つであり、特に商店街を指す場合は『シャッター商店街』、街並み全体を指す場合は『シャッター街』と呼ばれることもある。地方では1980年代後半頃から顕著化しており、身近な都市問題として注目されている。 高松市旧市内8町商店街連合会は、正式な名称は別として、先の政府再開発支援金なども入り、定期借地権を活用した新しい商店街を形成していて、高松市民として誇りを感じています。地域活性化伝道師、古川康造丸亀町商店街振興組合理事長の活躍も大きい。しかしここへ来て、先に紹介したように陰りが見えてきた。飲食店が先細ると、バークラブ、スナックからキャバクラまで影響を受ける。 この大きな波のようなうねりは、単に高松だけのモノではないが、人口減少・高齢化という日本が抱える大きなうねりには抗えない。『どうする家康』ではありませんが、岸田政権に期待します。具体的には大西秀人高松市長の手腕ですが、立地適正化計画で「コンパクトエコシティー構想」を掲げて方針を指し示しています。しかし市井の動きは、やはりその場に生活している人の責任かと思います。 |