来年のことを言ったら鬼が笑うかどうか知らないのですが、1988(昭和63)年うまれで庵治町出身、高松商から国立千葉大と高等教育を積み、にもかかわらず(それだから)落語界へ入った桂恩狸(かつらおんり)さんが、今年10月『桂福枝』に改名し、来年5月に凱旋公演を今年と同じ『香川県文化会館芸能ホール』で行うと、高商紫雲会に案内が届きました。
高松商の一番の進学クラス(英語実務科)から医者になっている後輩もいるのですが、桂福枝さんは英語実務科から落語という希有な道を選び、その街道を邁進しています。今年の地元落語会へは、私も寄せてもらい、流石プロという技を見せてもらいました。改名には人的金銭的負担も多いのでしょうが、われわれは『おめでとう』と祝福し襲名披露会に駆けつけるのがエチケットでしょう。
知る限り高松商には、シャンソン歌手の別所葉子さん、マルチタレントのMIMIKA(みみか)さんなどがいらっしゃいますが、落語家は福枝さんだけだったと思います。多彩な人財を求める高商に、いろいろな才能の生徒が集まるのは、卒業生としてはとても楽しみであります。改名披露落語会のチラシを、この下に貼り付けておきます。日曜日の昼公演で、当日3,000円であります。
高松商は1900(明治33)年学校が出来てから、123年になり熟して益々元気な県立高校の一つです。一般的には高校野球での活躍が象徴的ですが、長尾健司監督が野球部監督に就任した2014年以後、これまでの指導者の成果が現れて、甲子園大会準優勝や神宮大会優勝で『古豪復活』を印象づける結果を残しています。
また野球以外でもサッカー・バレーボール・ハンドボール・バスケットボール等の球技から、柔剣道など古来からの体育会系競技、また珠算・ワープロの文化会系でも全国有数と言われるほど活躍しています。書道パフォーマンスも、県下一二位です。『進学も就職もできます』と校長先生も喧伝していますが、これからは、落語家などの芸能界への道もあることを桂福枝さんが証明しています。
そうそうローマ在住洋画家の、平田ゆたか画伯も卒業生です。高商野球後援会真鍋健彦会長と、同級生と聞いています。まもなく80歳ですか、体育館の緞帳原画や、校舎玄関の油絵が平田作品です。作品は、三越画廊などで販売しています。私も小さい『ローマの朝日』を、持っています。