2024,03,21, Thursday
国内初世界でも珍しい大発見だが、こればかりは決して喜べない。国内で複数の人から採取された血液に、『ナノプラスチック』と呼ばれる直径千分の1ミリ以下の極めて小さなプラスチック粒子が含まれていることが、東京農工大の高田秀重教授グループの分析で、20日までに明らかになった。海底等に散乱しているというナノプラスチック微粒子だが、魚の体内に蓄積されて、人の口に入るのも時間の問題とは言われていた。恐れていた事態へ、残念ながら確実に進んでいる。
複数の内の一人を詳しく調べると、血液や腎臓、肝臓などから、プラスチックに添加する紫外線吸収剤やポリ塩化ビフェニール(PCB)という有害物資も見つかった。人の血液中のナノプラスチックはオランダで検出例があるものの、国内では初めてのこと。含まれる有害化学物質を同時に検出した報告は世界でもなく、人体への蓄積の実態が示された。 高田秀重教授は「プラスチックの微粒子が有害化学物質を体内に運び込んでいる」と指摘。検出量はわずかで直ちに影響が出るレベルではないとしつつも、「これらの化学物質は環境ホルモンだ。摂取量が増えたり長期間蓄積したりすれば、生殖作用などに影響を与えることが懸念される」とした。これらは素人の私でも理解出来るし、ついに来たかと恐怖を感じる。見えない恐怖が、ひたひたと迫ってくる。 ナノプラスチックは、プラスチックゴミなどが壊れてできる直径5ミリ以下の粒子『ナノプラスチック』のうち、一般的に直径が1マイクロメートル(千分の1)以下の粒子をさす。近年分析技術が向上し、河川水や海水、生物の体内などから、さまざまな種類のナノプラスチックが検出されるようになった。 直径が大きい粒子に比べ、呼吸器や消化器を通じて血液中に入りやすく、粒子としての影響やプラスチック中に含まれる有害化学物質の影響がより大きくなることが懸念されている。私も過去に『岡山後楽LC』の声がけで、小豆島で体験海底ゴミ回収作業を複数回体験した。これもコロナ禍で裁ち切れになったが、この間でも懸念は確実に広がっている。 プラスチック類を、わざわざ海に捨てる人はいない。陸から風で飛ばされたペットボトルなどが、川を介して海に流れ着き海底へ沈み時間をかけてナノプラスチック微粒子に変わる。ビニール袋やスーパマーケットの買物袋も根源だと嫌われて、今は少なくなっている気はするが、すでに堆積したモノもは回収作業が必要だ。 |