盛和塾は、先月のUSAシカゴ塾に続いて、本日福島塾が開塾しました。3・11の大震災で、一時は延期も検討されたようですが、福島県の設立準備会が予定通りの開催を決定しました。「福島」と言えば、世界中で一番有名な都市になってしまいました。
この開塾式も、1年も前から実施へ向けて助走をしていたところですが、大震災後にいろいろなドラマがあったようです。当然入塾できなくなった人や、被災後に新たに奨められて入塾を決めた人、その結果本日めでたく138名が入塾されました。
1人1人自己紹介がありました。これで2時間ですが、私は開塾式をこれで3回臨席したのですが、いつでも新鮮です。老若男女がいますが、今回は特に渇望して入塾する決意を述べる方が多かったように感じました。すがる思いです。
特に、「石井マサ子(石井企画㈱専務取締役)様」、「三森孝浩(㈱三森電機代表取締役)様」の懐かしい顔を塾生名簿に発見して、思わず駆けつけました。石井様は東京で時々、震災後は電話を掛けて、旦那様に安否をお聞きしたところでした。
一方三森孝浩さんは、もう20年ぶりぐらいになりますか。懐かしい顔です。茨城の小野瀬あや子さんが、入塾を強く奨めたそうです。聞くと小野瀬さんの所は、複数の飲食店を経営されているのですが、震災では物が壊れ、客足が落ちて、大変な逆境の中で今日を迎えたようです。
小野瀬さんも東京塾に所属していますが、東京塾から大勢の塾生が、受付などの応援に来ています。福島塾は、平行して「設立総会」を執り行っています。受付も12時からだと言うのに、7時前から来ている塾生もいます。かく言う私も、10時には会場に到着していました。
もう1人印象に残ったのは、「白石昇央」さんです。福島ミドリ安全㈱の代表取締役ですが、「しらいし・のぶひろ」と読むそうです。懇親会で求めてお話しをしたら、校長先生にも読まれたことがないと、どこかで聞いたような話しです。
私も誠寛と書いて、「のぶひろ」と読みますが、白石さんは私以上に読まれないと思いました。かねてから人の名前と地名とは、似て非なものだとは思っていましたが、福島の地で新しい発見をしました。
塾長講話では、JAL再生の話がありました。「(京セラ)フィロソフィー」と「アメーバー経営」の2つを持って、昨年2月からJALの最高経営責任者CEOに就任されて1年と少しになります。結果は早くも黒字回復、かねてから計画されていた人員削減はしましたが、稲盛マジックの効果は間違いなく出はじめています。
「人生仕事の結果=考え方×熱意×能力」の公式は、第二電電(現auのKDDI)でも見事に結果を出して、さらにJALもその答えを出しています。われわれ塾生は、「稲盛和夫塾長」がJALのCEOに就任すると思い、そして大成功すると確信していました。
第2部の被災者7人の話は、これまたなみだ涙なくして聞けない話でした。筆頭は佐藤順英(さとう・ゆきひで)㈱エイブル代表取締役です。まさに今、福島原発で事故処理に入っている東京電力の協力会社の社長です。上場も噂される、すばらしい会社です。
語るもなみだ、聞くもまた涙です。多くのソウルメイトが泣いていました。そして必ず福島は復活すると確信しました。第2次世界大戦の敗戦当時の焦土に例える方が多いのですが、必ずもっと良い福島が誕生すると思います。がんばれ福島!