安全保障関連法案に反対する市民団体のデモが、法案審議が続く国会議事堂周辺で、主催者発表で約12万人が参加したと報じられています。更に驚くことに、右寄り(政権寄り)と言われている讀賣新聞には、この報道が一面にない。これだけの騒ぎを一面で取り上げない讀賣新聞は、ある意味立派なものです。
安全保障関連法案はまさかまさかと思っている間に、衆議院を通過しました。安倍政権は、これで一気加勢に参議院を突破と考えていたのでしょうが、国会周辺の12万人集会のほか、高松をはじめ全国200箇所以上で反対行動がわき起こっています。
高松市内での反対運動には、主催者発表で約150人が参加し、現行の平和憲法を守る大切さを訴えて、高松田町交番前からJR高松駅まで、プラカードや横断幕を手に、「憲法守れ」「戦争法案絶対反対」を叫びながら行進をしていました。
デモと言えば左寄りの、労働組合主導と相場は決まっていて、一般市民は、その横でこっそり眺めているというのが普通の構図ですが、全国的なデモはまさに老若男女、幼子までも親にひかれて参加しています。これまでの政治闘争とは、一戦を画しています。
29日午前中の街頭演説で、真っ先に宣伝カーに担ぎ上げられた県弁護士会会長馬場基尚氏は、憲法解釈の変更で自衛隊を派遣するのは憲法違反だと声を大にしていました。やるなら憲法を改正して、堂々とやれというのが氏の考えのようですが、勿論憲法改正が出来るとは、恐らく考えてはいないでしょうが。
確かに中国や北朝鮮などの動きは、不気味なものがあります。特に中国の海洋進出は、ひどいという印象が報道から受けます。しかし海洋進出一番手は、なんとベトナムなのです。ベトナムは潜水艦部隊を創設して、海洋進出を目論んでいます。目的はよく分かりません。中国の動きに、まさに潜って対抗しています。
また離島防衛は、まずは自衛隊の仕事と、日米地位協定が変更になっていると聞いています。これまではアメリカが趨き、自衛隊が追随する形です。日米地位協定は、日米政府間の覚書ですから、互いの国の国会審議はありません。特にアメリカから、「これからはこうします」と通告されたら、「はいそれまでよ」と従わざるを得ません。
そのために自衛隊は、離島奪還訓練を盛んにやっています。先の静岡県富士宮自衛隊訓練中に事故があり、一般市民が軽い怪我をしました。安倍政権は躍起になって、自衛隊の存在を重要視しています。それで、オスプレイ購入と話しが続きます。
自衛隊に、攻撃用武器は一切ありません。スクランブルしているのは、F(ファントム=幽霊)15です。これは迎撃用戦闘機で、古いですがかなりの数が全国各地に配属されています。2011年3.11東日本大震災の際に、宮城県松島駐屯地で津波にやられた、あの戦闘機です。
次ぎにアメリカは、F16を日本へ売りつけています。F16は、攻撃用戦闘機です。加えて、辺野古の基地も要らない。アメリカ海兵隊は、その内日本から撤退します。馬鹿正直に言われるまま、日本人同士がいがみ合ってどうするのですか。ここ一番、ロシアの動きを真似ることです。
プーチン大統領とメドヴェージェフ首相は、互いに違う動きをしていますが、あれは阿吽の呼吸です。私はロシアの動きを見ていると、北方2島は返す気でいると思います。メドヴェージェフ首相は、歯舞・色丹島を避けて国後・択捉島、今回は択捉島へ上陸しています。
歯舞・色丹島は、日本固有の領土だという認識があるのでしょう。私は2島返還をまず根気よくやることだと考えています。失礼ながらロシアの2人の関係は、やくざの殴り役と、まあまあと止める役の2人の役者と同じ動きです。日本人のDNAにはない、特有の能力です。
菅義偉官房長官と翁長沖縄県知事も、共に丁々発止立場論を展開して、時間を稼げば、その内に海兵隊はグアムかオーストラリア、はたまた自国へ帰ります。アメリカ兵も、もう地上戦は飽き飽きしています。だからバラク・オバマ米国大統領も、地上戦を嫌がっています。
どうでしょうか、昨日の上佐正義氏のように、県関係の国会議員、自民党も民主党も公明党までも呼んで、かつまた全員に祝辞の機会を与える太っ腹。乾杯まで1時間半は流石に長かったですが、自分の考えたお礼の挨拶は大幅に割愛したと、気遣いもしていました。