四国新聞3月14日(月)朝刊20面の大見出しが、私の目に飛び込んできました。「離婚、貧困のリスクを警戒」とか、「でき婚(できちゃった婚)」に後ろ向きな男性とか、何だか今の結婚観の移り変わりを象徴しているような活字が踊っている。
特定非営利活動法人仏生山魂再開発フォーラム(略称:NPO法人仏生山フォーラム)で、真面目な婚活支援事業をやろうとして準備中の私には、何だろうと思うネタで、当然読んでみました。正直私の価値観と異なるところも多いのですが、これが「今」の一端かと認識しました。
そうそう牛窪恵さんの本は、買い求めているがまだ読んでいない。本箱から引っ張り出してみると、そこにも「コンビニ化する性とコスパ化する結婚」とか、こちらもおじさんを驚かす活字が踊っている。恐る恐る、新聞記事に踏み込んでみました。
これを「恋愛リスク」と呼んでいいのか迷うが、いわゆる「でき婚(できちゃった婚)」も、20代男性が恋愛に身構える一因のようだ。「タイムロスが少ない授かり婚は、アラサー女子に大きなメリット」と女性には、悪くないと思われているようだ。
アラサーとは、アラウンド-サーティーの略で、2006 年(平成 18)頃に 30 歳前後となった女性。1990 年代の中盤,当時の女子高生文化(プリクラ・ポケベル・ルーズ-ソックス・茶髪など)を牽引した世代に当たる。主にファッションの分野で言われる言葉のようです。アラサー世代という固有名詞もあるくらいです。
2013年、「でき婚」を「授かり婚」と前向きに特集したのはある雑誌だが、女子は「いいこと聞いた」と一様に顔をほころばせ、男子は「もうそんな時代なの?」「女、怖え~」など、多くが後ろ向きの感想を寄せています。
彼らの本音は、「順序が逆は困る」「ある日突然、『できちゃった』と言われるのが怖い」。しかし20代で結婚する男女の44%が「でき婚」だ(10年厚生労働省)。それなのになぜ、男性の約4割が「できれば避けたい」と思うのか。
1番は世間体が悪い、親に言ったら叱られる。彼女の評判も落ちるとか、うちむきな理由です。私も子どもの誕生より、先に入籍をするようにわが子に言ってます。ハッキリ言ったら、でき婚はダメだと。しかしこれも、笑い話になることかも知れません。
そして最大の理由は、想定外のでき婚がもたらすリスク、すなわち「離婚」「貧困」といった恋愛の不良債権に違いない。わが国の離婚件数は、バブル崩壊後の02年に過去最高の29万件を突破。バブル経済は、人の心も踊る状態を作り、ついつい浮かれて自分を見失った結果の一つが離婚となった。
以後は緩やかな右肩下がりながらも毎年20万件を超え、今も3組に1組が離婚している(厚生労働省)。今の20代は物心ついたころから、両親や友達の親が離婚するのを間近に見てきたのです。ある意味アメリカに追いつき、追い越すまでになったのです。
しかし離婚の結果は、はたで見るほど良いことばかりではないのです。一般に一人親世帯(シングルマザー家庭: 未婚の母。また,離婚・別居・死別などの理由で子どもを一人で養育している母親家庭)の55%が、貧困家庭となっています。しかしポジティブに言えば45%の母親は、身も心もリッチに暮らしているのです。
そうは言いながらも半数以上が、年収122万円にも満たない暮らしをしている現実があります。17歳以下の「子ども貧困率」も12年に過去最悪の16%を記録し、6人に1人が貧困状態にあります(厚生労働省)。奨学金の返済が滞るのも、正社員でなければあり得ることだと思ってしまいます。
90年(平成になった頃)代半ば以降、自由恋愛が進む一方で、「恋愛不良債権」を間近で見てきた若者たちは、異性との交際を「怖い」「ヤバイ」と身構えて避けているようにおじさん達は見てしまうのです。
確かに結婚は、恋愛心だけでもダメです。経済的裏付けも必要です。男女共に若い頃から複数の資格試験を取得し、何も紙試験ばかりではなくて、現場でやる電気機械や建設土木、理美容など自分の能力にあった資格を取得する、少なくても前向きに努力する姿勢が大切です。
昨今はむしろ女性が、これに果敢に挑戦しています。ある意味いつ事故で配偶者を失うか分からないリスク。常に備えている姿勢に、私は大拍手です。われわれの周辺では、「宅地建物取引士」資格があります。家内は60歳を前にして、ずぶの素人でしたが3年で合格しました。「家族はつらいよ」のように、離婚に備えている?