|
2012,05,08, Tuesday
全国津々浦々中小の不動産業者が活躍していますが、その大部分が、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会か、社団法人全日本不動産協会に所属しています。その他不動産流通業界としては一般社団法人不動産流通経営協会、一般社団法人住宅建設業協会などの業界団体があります。
このうち国内最大規模を誇るのが、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(鳩マーク)で、昭和４２年、各都道府県に設立されている４７の宅地建物取引業協会（以下「宅建協会」）の全国組織として設立され、今年平成２４年４月に公益社団法人に移行しました。各宅建協会に所属する会員業者は１００，７８８社（平成２３年４月１日現在）となっています。 一方社団法人全日本不動産協会(うさぎのマーク)も、建設大臣より設立許可を受けた公益法人で、昭和２７年６月１０日「宅地建物取引業法」が初めて公布されたのを機に、同年１０月１日設立された業界最古の歴史を誇る全国に４７の都道府県本部を持つ不動産業者の全国組織です。 香川県内にも先の２つの組織があり、中小不動産業者は超お金持ちなど一部例外を除いてそのどちらかに所属しています。 先の鳩マークの会員数は約千社、うさぎさんマークは約百社となっています。弊社は鳩マークの公益社団法人香川県宅地建物取引業協会に所属しています。この公益社団法人は、今年４月に発足したばかりです。 ややこしい説明になりますが、これまでにあった社団法人香川県宅地建物取引業協会を２つに分割し、①(公社)香川県宅地建物取引業協会と②(一社)香川宅建としたのです。②が昨年４月、①が今年４月に発足し、それぞれの総会が今月２９日に予定されています。今日はそれぞれの会の総会準備会の内、最後に残った次期役員選考会でした。 それぞれが今年役員改選で、何事もなければ２年間職務を遂行することになります。今不動産業界が置かれている状況は、ご多分に漏れず、地価は下落しそれに引っ張られるように中古住宅・中古マンションも大きく値段を下げています。仲介報酬はその仲介価格を基準に計算することから、報酬は右肩下がりです。 またアパートマンションの賃貸市場でも、家賃の下落傾向は少なからず見られ、加えて空室率が高まっています。これらの影響は、オーナー様と不動産業者共に激震のように感じますが、その地震がいつ収まるか、余震は続くばかりです。入居が決まらない限り、仲介業者の報酬はありません。 業者にとって、更なる重圧は、新築住宅の供給業者にはスマートハウスの出現です。宅建業登録の地元工務店(不動産仲間)にとって、スマートハウスの出現は大手ハウスメーカーに水をあけられそうな由々しき課題です。まさにヤマダデンキ＋エスバイエルが目指す「デンキの家」の登場です。 こんな中で唯一救われるのは、国土交通省が「持続可能な国土づくり中古不動産流通市場活性化」を言い始めたことです。多い時には年間１００万戸が市場に出ていた新築住宅ですが、これにも陰りが出て来ています。もうこれからは、新しく作って２０年で壊してまた次に新しく建ててという循環サイクルが成り立たなくなっています。 庶民の懐ですがどう考えても、子供を高校大学へ進学させて一人安く勘定しても１千万円、これに住宅取得資金が地方の全国平均では２千万円くらいかかります。２千万円が親子２代での負担、上手く言ってリフォーム代を入れたとしても３千万円を３代で負担するとなれば、これからの低所得時代でも可処分所得が得られる計算になります。 同時に「中古住宅」の流通つまり売買仲介は、「町の不動産屋」の得意技ですし、「住まい」は建物だけではなくて、それが建っている場所や相隣関係、はたまた地域環境街づくりへと地元をよく知る地元業者の独断場となり得る市場です。 国土交通省はここで、長く住むためにリフォームやリノベーションをして、そのための資金を金融機関から借り入れるお手伝いをも、「町の不動産屋」に求めはじめています。これまでより高度な知識と経験を有する「町の不動産屋」を育て、それに「不動産士(仮称)」という称号を与えようとしています。 あたり前があたり前へ進化することは当然のことですが、このことを素直に喜びたいと思います。「売主良し、買主良し、仲介業者よし」の三方良しのシステムが構築できれば、不動産業者にも、ひいては社会へも貢献が出来る有り難い道筋です。この方法を積極的に押し出し、実銭できれば、組織の方向性を誤ることはないと考えます。 組織のリーダー(候補)として選ばれた人間は、選んだ人の大きな期待を背中に受けて、重い重石を足にはめられ、一歩一歩歩くことになります。みなさん２年間ですからお願いしますよ。 公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会 公益社団法人香川県宅地建物取引業協会  |
|
この記事に対するコメントの受付は終了しています。
コメント
|
|
この記事へのトラックバック受付は終了しています。
トラックバック
|