春季四国地区高校野球大会出場決定戦が9日、香川県高松市生島町のレクザムスタジアムで開催されて、序盤から終始リードを奪った小豆島が7-3で高松商を下し、地元開催の四国大会(5月3~5日・レクザムスタジアムほか)の出場権を獲得しました。
またも高松商は、小豆島に敗れてしまいました。島の応援は「18」のアイデアだけでなく、熱いものがあります。良いじゃないですか、同じ県人が球場内で熱くなっています。小豆島の応援は、ひつこいぐらい熱い。高松商応援団も頑張っていますが、負けています。
春の四国大会は各県2代表の8校で争われるのですが、県代表2枠のうち、1枠は春の県大会で初優勝した大手前高松がすでに獲得。今日新たな切符をつかんだ小豆島と大手前高松は16日、同スタジアムで四国大会の、出場順位決定戦を行います。
戦前の予想では、試合は、選抜大会準優勝の高松商打線と小豆島のエース左腕長谷川投手の対決が見どころと言われていました。公式戦の対戦は、ここ1年間で今回が3度目になります。これで小豆島の2勝1敗となりました。と言うより高松商はここ2試合連敗です。
長谷川投手が好投した小豆島が延長十二回の末、2―1で競り負けた秋の香川県大会での敗退のあとを、いまだに引きづっているようです。守り勝つ野球を掲げる小豆島は、長谷川投手の110キロの球に、守備の間を合わせているようでした。
失礼ながら、内外角を巧に責める長谷川投手ですが、素人目には打てない球ではないよう見えました。今日の試合もある意味前回の1-2で県大会優勝を逃したときの大振りを、思い出させる高松商の打線でした。6本の外野フライアウト、いろいろな意味で、長尾健司監督は次なるチーム作りに取り組んでいるようです。
午前10時試合開始、三塁側先攻の高松商は4回を終わって6番植田理久都君の「左安」の1安打だけ。一方小豆島は、1回横投げ右腕の多田宗太郎君の四球と死球とで2点を先取。あきらめなければ負けるとは思わないが、嫌な雰囲気の試合運び。
小豆島は、多田宗太郎君の投球に見事につなぎ1回1安打、2回3安打3回2安打、そして圧巻の6回は4安打で完全に高松商の横投げ右腕の多田宗太郎君と速球派の美濃晃成君を打ち崩したのです。
特に高松商にとって、リリーフエース(彼しかいない)美濃晃成君が打たれたのはショック。長尾健司監督は、浦大揮君一人では夏の大会は勝ち残れないと考えている。しかし今日の多田宗太郎君の投球では甲子園のみならず、レグザムスタジアムですら通じない。
多田宗太郎君が明治神宮野球大会の準決勝で、見事な投球を見せただけに、一山越えた今日の結果は、残念としか言うことがない。あの自信でさらなる進化を期待したのだが。そして6回を投げて8安打3点と打ち込まれた美濃晃成君も、さらに心配だ。
3回からロングリリーフして、三振は小豆島の長谷川投手の9回2奪三振に比べて、6回3奪三振とここ一番は力を見せつけたが、鋭い打球を特に「右安」されていたのが印象的だった。小豆島は、打力も言われてはいないが力を付けている。特に印象に残ったのは、小豆島キャッチャーの植松裕貴君がよかった。
小豆島もいろいろ変えてきていたようだが、高松商も1塁植田理久都君を途中6回からだったかキャッチャーに起用したり、不動の4番キャッチャー植田響介君をベンチに引っ込めたり、果敢に次への選手起用をしてきた。
言い訳ではないが、今日の試合は小豆島に完敗。しかしこれで、長尾健司監督の次のチーム作りの時間が出来る。四国大会へ進んでも、夏の大会へのアドバンテージはない。むしろここから新チームづくりへの時間が出来たと考えて、じっくりやってもらいたい。
高校野球は、センターラインの強化が重要と言われるが、高松商の投手2人とキャッチャー、センターは安西翼君で問題ないと思うが、1年生に逸材がいないと夏の甲子園は勝てないように思う。植田理久都君のキャッチャーコンバートですが、4回に1安打していましたが、捕手になってから無安打でした。