2014,10,31, Friday
アメリカの量的金融緩和政策終了が報道されたタイミングで、日銀は31日、金融政策決定会合を開き、追加金融緩和を決めて発表しました。金曜日の金融市場が開いている時間の発表に、金融市場は大きく反応しました。黒田東彦日銀総裁は、当然この効果を狙っての行動だと思います。
これまで買い集めた長期国債などに加えて、さらなる購入をして、1年間に市場に流すお金の量を現在の約60~70兆円から約80兆円に増やす計画です。黒田東彦総裁は、消費税増税後の景気低迷で物価上昇の勢いが弱まっていると懸念を表明。脱デフレに一気呵成に、「何でもする」と興奮しています。 そして「2%の物価上昇目標の早期実現を確かなものにする」と聲高に叫んでいますが、物価だけはもう3%も上昇しています。加えて超円安に、泣いている中小企業や消費者が多くいます。確かに輸出関連製造業は、思わぬ円安にホクホクです。しかしこれとても、1ドル111円となると、反動が怖い。 高松唯一の地元大手「タダノ」さんは、クレーンメーカーとして、今は絶好調です。クレーンが内外ともに売れていて、ここへ来ての超円安です。しかし中国などで生産している手袋産業の東かがわ市の企業は、どうなんですかね。いずれにしても火に油を注ぐような政策は、日銀がすることではない。 脱デフレへ「今が正面場」と言っても、経済ましてや景気になると周期が長くて、とても短期間の政策がカウンターパンチになって一発逆転となるはずがないと私は思います。ボクシングに例えると、ボディーブローを打ち続けることでしょう。とにかく黒田東彦総裁は、安倍晋三首相の顔色ばかり見ています。 その安倍晋三首相と言えば、盟友の塩崎恭久氏を9月3日の内閣改造で厚労相に任用しました。塩崎氏は第1次安倍内閣の官房長官でした。もっとも、官房長官としての評判は決して芳しくなかったのです。率直にいえば、はなはだ悪かったと言われています。 それは能力がないからではなく、能力がありすぎるのです。例えば今年の5月23日、自民党は70ページにおよぶ「日本再生ビジョン」を発表しましたが、これは塩崎氏がほとんど独力で書いたもののようです。塩崎恭久氏は、お隣愛媛県選出の衆議院議員。1950年生まれで、東大から日銀へ就職し、アメリカの大学で学んでいます。 GPIFの株式運用は、安倍晋三首相の望むところでもあり、運用に積極的な塩崎氏の発想は、典型的な新自由主義者です。国民目線の改革は、あり得ないようにも感じます。混合診療の導入や弱者切り捨ての社会保障改革で、国民生活も年金制度もどんどん改悪されて、受給者には極悪な状態になりかねない。 先の「日本再生ビジョン」の中で、アベノミクスとは「日本版シュレーダー改革」と、堂々と書いています。ドイツを立て直したジュレーダ氏を模した改革です。塩崎氏は実はバラマキとは正反対の、市場原理主義を主張しているという見方もあります。 バラマキ体質を一転させ、どうやって歳出を減らし、生産年齢人口を確保するのか。いままで誰にもできなかった思い切った改革を塩崎恭久がどうやりきるのか、注目したいものです。 |
2014,10,30, Thursday
米連邦準備制度理事会(FRB)は29日、金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、米国債などを大量に買い込んで市場にお金を流通させる量的金融緩和政策を予定通り10月末で終了することを決めました。ただし、ゼロ金利は、これまで通り継続すると言うことです。
2008(平成20)年のリーマ・ショック後の震え上がるような厳しい経済金融情勢に対応するため、異例の金融緩和を続けてきたアメリカが、出口を求めて半歩踏み出したように思います。超異常から、異常へステップアップした程度です。雇用が改善したと言っても、格差は拡大するばかりで国民の不満は解消していません。 これに引っ張られるように、世界中でドル高円安が続いています。世界のお金は、金利の高いところへ集まります。先の量的金融緩和政策から、外国為替市場ではアメリカの利上げ期待から、ドルが買われて円が売られているのです。この関係はシーソーですから、どちらかが上がれば一方は必ず下がります。 このあたりの仕組みは、私が過去にFP(ファイナンシャルプランナー)の試験対策で勉強したところですが、それでもよく理解できていないのですが、だから合格もしないのですが、例えばブラジル(の通貨)レアルに日本円換算する際に、一端ドルに換算し、次ぎにドル対レアルのレート換算をするとなっていました。 一般的には、各国通貨対円のレートがあるように考えがちですが、実態はドル円だけです。その先は、ドル対その国の通貨となっています。毎日移り変わるレートに対応が出来ないのでしょうか。要するに世界金融は、ドル次第なのです。単にアメリカドルではなくて、まさに世界のドルなのです。 これとても、機械でやれば一瞬ですが、そこはそれ試験ですから電卓、それももちろん関数電卓は駄目で、ごくオーソドックスな電卓を叩いて計算します。通貨ですから、小数点以下(円であれば銭、ドルであればセント)が出て、消しゴミ消し消しでやっていました。それで首痛が、再発しました。 話しがいつものようにそれましたが、先のアメリカの動きに世界経済、とりわけ日本経済がどのように引っ張られるか、それが心配です。「アメリカがくしゃみをしたら日本が風邪ひく」という構図は、今でも完全になくなってはいません。 貿易赤字が続く日本ですが、通貨と世情不安(イスラム国やエボラ出血熱)が、浮沈の大きなファクターとなって来ました。東電福島第一原発廃炉の遅れも、日本経済ひいては世界経済に大きな影響を与えると心配しています。すべてが身近な出来事です。 |
2014,10,28, Tuesday
今日は小さなネタです。写真の通り、RV車ですが交差点の赤信号ごとにバックライトが点灯するのですが、よく見るとこれがハートマークです。それも横に3列も並んでいます。これって、公道を走っていると言うことは、当然道交法で許されているのでしょうね。
県外ナンバーで、それもお揃いの「7777」。果たしてどんな人が運転しているのだろう。気がつくと何だかハートフルで、笑ってしまいました。 |
2014,10,27, Monday
来年(平成27年)正月から、死んだ人(被相続人)の残した財産(プラスもマイナスも、マイナスとは借金や他人への保証債務など)を相続する場合に、その死んだ人が残した財産(遺産と呼ぶ)を相続人が相続するわけですが、その際に、全財産に課税するのではなくて、一定の基礎控除額を除いた財産の総額になります。
この基礎控除額が、地価の下落などの理由で、これまでの6割にまで減額されます。つまり大晦日までの死亡に比べて、餅を食べてから死んだら4割減となります。このことに関して、「相続税が大幅増額」と大騒ぎをしています。地価の下落は、半分になるなどもっともっと下落しています。 私は麺職人からこの不動産業界へ参入したもので、開業当初は何も知らなかったことから、それなりに不動産業務に関する勉強をしました。死んだ新居浜の白石富祥さんは、元寿司職人。「ともに勉強するしかない」と、よく誘われました。恥ずかしながら、私は今でも受験を続けています。来月も試験があります。 その勉強の題材の多くが、「不動産コンサルティング」と「相続」でした。その他の勉強も33年間ではいろいろありましたが、いま振り返って見ると、やはり上記の2タイトルに関心がありました。もちろん消費者のニーズも、そこにあると考えたわけです。 そして同業者に教えるまでにそのレベルを高めてきましたが、まだまだ「口入師からの脱却」は道半ばです。業界のレベルアップのためにもその知識経験を、地元の皆様へのアドバイスへつなげようと考えております。「へえー不動産業界は変わったわね」と世間相場を上げることに私は燃えています。 具体的には土曜日の午後とか決まった時間に、「相続相談会」を定期開催し、相談者にお越し頂くことを計画しています。勿論事前予約者を、優先します。事前に聞き取り調査をしておかないと、お互いに無駄な時間を過ごします。電話で結構ですから、具体的に背景や困りごと、心配ごとをお聞かせ下さい。 飛び込みのお客様は、予約の後になりますから、いくらかお待ち頂くこととなります。もっとも、開始早々からそんなに大勢になるとも考えていませんが。ようするに「相続」に関する心配ごとは、一日も早い状況での大雑把な把握が肝要です。相続が始まるまで、つまり死んでしまってからでは遅いのです。 私の経験から申せば、先の「基礎控除額の減額」などはたいした問題ではありません。特に香川県高松周辺に住まいされている人は、誤差の範囲程度にお考え頂けたらと思います。心配は、都内での自宅等不動産物件をお持ちの市井の人です。 とこでも富裕層は、それなりに身近なところに相談者がいます。問題は都内23区やその周辺神奈川県や千葉埼玉等でも、普通の生活をしながら自宅等の不動産をお持ちの方は、要注意です。ここでは、住まい方の違いが大きな差となってしまいます。マスコミはこの僅か一握りの富裕層を取り上げます。 このように相続税の心配が、一番の相続相談事のようですが、本当の心配は、相続財産をどのように相続人で分けるかという「分割」です。これの一番の解決策は、例外なくずばり「遺言(ゆいごんあるいはいごん)」です。生きている人が決めなくて、後に残された人の悪あがきでは、出来ることは知れています。 このような背景から、浅学菲才ではありますが、町医者の立場で、大雑把な相談に乗ることにします。問題があれば、町医者が日赤や医大を紹介するがごとく、税理士や土地家屋調査士など相続奉行と呼ばれる専門医を紹介します。立場から言えば、不動産業者はオーケストラの指揮者足るべきです。 相続に関する相談は、不動産業者が一番なはずです。浅くですが、広く知っているはずです。また相談者の推定相続財産は、自分の住まいする自宅をはじめ、アパート・マンション・店舗など圧倒的に不動産が中心です。相続相談では、生前であれば手遅れて余命6ヶ月という宣告はありませんから大丈夫です。 |